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  1. 日南市議会 2009-12-11
    平成21年第7回定例会(第6号) 本文 開催日:2009年12月11日


    取得元: 日南市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-27
    =開議 午前十時零分= *開 議 影山一雄議長 ただいままでの出席議員四十一名、定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。  本日の会議は、お手元の議事日程第六号により進めることにいたします。 ─────────────── ○ ─────────────── *日程第一 市政に対する一般質問 影山一雄議長 日程第一市政に対する一般質問を行います。  これより順次質問を許します。 ○坂元啓一議員個人質問 影山一雄議長 三十番、坂元啓一議員の登壇を許します。 三十番(坂元啓一議員)(登壇) 無会派、旧南郷町出身の坂元啓一です。しばしの間おつき合いのほどよろしくお願いします。  さて、流行語大賞に「政権交代」という言葉が選ばれた二〇〇九年もあと二十日余りとなってまいりました。皆さんにとってのこの一年はどんな年だったでしょうか。  ところで、きょうは八十六日目であります。何が八十六日目かおわかりでしょうか。  朝日新聞はほぼ毎日、政治記事の見出しに政権交代何日目と表示しています。そうです。きょうは、新政権誕生から八十六日目です。  戦後五十四年間も続いた自民党政権から民主党政権に交代して誕生した鳩山由紀夫内閣は、発足当初は八〇%もの支持率があったものの、最近では六〇%台になってきております。今月に入ってからは、鳩山総理自身偽装献金問題等で総理の心が折れているのではとマスコミ各社に騒がれ、十二月危機説まで出る始末であります。  それもむべなるかなと思われる相変わらずの不景気に追い打ちをかける政府のデフレ宣言。そこへ起こったドバイショックと、まさに暗雲漂う年の瀬であります。  しかし、これは何も国だけに言えることではなく、地方もまた悲鳴を上げています。  そこで、まず初めに国直轄の道路事業について伺いたいのですが、既に数名の方がこれに類する質問をされておりますので、それらを踏まえて質問通告とはいささか異なる質問をしようと思い「前にした議員と同じ質問をするのは聞いていて余りよくないと宮崎日日新聞にも書いてあったし、変更しようと思うがどうですか」と当局に相談しましたところ、「いや、それは困ります、壇上からの質問は予定どおりにしてもらえませんか」と言われましたので、答弁に大変お聞き苦しいところがあるかもしれませんけれども、お許し願いたいと思います。  では、一項目めの質問ですが、東九州自動車道並びに国道二百二十号線に関する来年度予算の概算要求説明をどうとらえ、今後どのような対策をとるおつもりなのか伺いたいと思います。  次に、政権政党の民主党は、各種陳情の受け付け窓口を幹事長室と各都道府県連、地元選出国会議員に限定し、国の各省庁への直接陳情を原則禁止するという、これまでの陳情方法とは全く異なる方法を打ち出してきたわけですけれども、このことについて市長はどう思われていますか伺います。
     また、先日は、この原則を破って前原国土交通大臣に直接陳情されたわけですけれども、今後はどのように対処されるおつもりなのかお聞きいたします。  ところで、先日、十一月二十二日にあった新市誕生記念式典についてある市民から「何でもっと早うせんかったとか。あれじゃまるで気の抜けたビールやがね」と言われました。確かに、何も理由のわからない一般市民の感情からすればそうでしょう。私も常日ごろ政治に必要な大事なものの一つとしてスピードを挙げている関係上、苦笑いを浮かべながら「行政のほうにもいろいろと準備の都合があって、お化粧に時間がかかったんじゃないですか」とその場を取り繕いました。確かに、時間がかかってしまったことは残念でありました。  時間がかかると言えば、油津の中心市街活性化事業に関する基本計画作成の進捗状況はどうなっているのでしょうか。  私は、六月定例会でもこのことを質問し、市長の答弁は「もう少し議論の時間をください」ということでしたが、一体いつまで待てばいいのでしょうか。  そうこうするうちに、先月の十二日に開かれました民主党行政刷新会議事業仕分けワーキンググループによる事業仕分けにおいて、まちづくり交付事業については地方移管という結論が出されました。国土交通省所管のこの事業は、地方自治体の自由裁量度に配慮した自治体にとっては使い勝手のよい事業であると聞いております。それが、仮に地方自治体や民間に移管された場合、その財源問題を含め油津の再開発に対してどのような影響があるのでしょうかお聞きします。  また、ここで国民の関心を集めた事業仕分けについてですが、既に宮崎県においては平成十九年七月に、東国原知事の肝いりで民間有識者を委員とする宮崎県事業仕分け委員会を設置し事業仕分けを行い、その結果を予算編成に反映していると聞き及んでいます。そこで市長は、この県の取り組みをどのように評価されているのかお聞きします。また、市としてもこの事業仕分けに取り組む考えはないのか伺いたいと思います。  さて、ことし一年を振り返ってみますと、国民を不安のどん底に陥れたものに不況と新型インフルエンザのパンデミックがありました。そこで、不況に関連して二点ほどお聞きしたいと思います。  一つ目は、貧困率についてです。  この聞きなれない言葉は、実は以前から存在していて、それを自民党政権下ではひた隠しに隠していたために一般国民が知ることがなかっただけということが政権交代でわかった事例であります。  厚生労働省が公表したデータによれば、二〇〇七年の我が国の相対的貧困率は一五・七%だったとか。なお、経済協力開発機構──OECDの二〇〇四年の調査では、日本のそれは一四・九%で、これは加盟三十カ国中四番目に高いと指摘されていたそうです。  では、日南市における貧困率というものはわかるのでしょうか。もしわかれば教えてほしいと思います。  それから、不況の影響をもろに受けているのが高校生や大学生の就職戦線です。現在開会中の県議会では、来春卒業予定の県内の高校生の就職内定率は十月末時点で五四・四%と、前年同期を一二・三ポイントも下回っているという報告がなされました。  ところで、日南市内には現在、県立四校と私立一校があります。全体的な内定率については、おとといの谷口議員の質問の答弁で十月末時点で約六五%の就職内定率で昨年同期を六ポイントも上回っていると伺いましたので、私は、それぞれの学校ごとに求人の状況と内定状況をわかれば教えてほしいと思います。  次に、新型インフルエンザについてですが、どういうわけか患者は中学生以下の子供たちに多く見られ、そのせいで各小・中学校で学年閉鎖や学級閉鎖が相次いでいるとか。その結果として、授業時間数の不足が問題となっております。これに対して教育委員会ではどのように対応するつもりなのか。具体的な対策を立てておられれば伺いたいと思います。  また、県立及び私立高校の入学試験の際、新型インフルエンザにかかって受験できない生徒などに対して、それぞれの高校ではどのような措置を講じられるのか。市のほうで把握しておられれば伺いたいと思います。  話は変わって、ことしのプロ野球は巨人軍の日本一で幕を閉じたわけですが、その後のストーブリーグでは、日南市南郷町にキャンプを張る埼玉西武ライオンズにあの岩手県花巻東高校の菊池雄星投手がドラフト一位で入団し、さらには中年の希望の星工藤公康投手埼玉西武ライオンズに移籍が決まりました。きっと来春のキャンプには多くのファンが押し寄せることだと思いますし、そう期待しております。  そこで問題になるのが交通手段、インフラです。十月十日に運行を開始したJR日南線の観光特急列車「海幸山幸」は、非常に好評のようですが、まず壇上からはこれまでのその利用状況について、具体的な数値を聞きたいと思います。  ところで、この「海幸山幸」の下りの終着駅は南郷駅になるのですが、その駅前の花壇らしきものについて伺いたいことがあります。らしきものというのは、花だけではなく、そのほとんどをソテツなどの樹木が占めているからです。その花壇の樹木の背が高いために、駅全体が見えにくくなってしまっていて、せっかくのロケーションが台なしになっています。多分、施設管理責任はJRではなく行政にあると思いますので、私としては、駅構内にとまっている「海幸山幸」を見やすくするためにも何とかできないものかと考えております。当局の見解を伺います。  最後の質問は、観光客誘致事業について伺います。  市当局も観光地日南の発展のために、いろいろと取り組んでおられますが、国においても国土交通省に観光庁が設置され、外国人観光客誘致事業に本格的に動き出しています。また、県内においてもSNA──スカイネットアジア航空外国人旅行者に対して全路線で片道一律一万円で搭乗できるという優遇チケットの導入を始めました。  このような状況を踏まえ、市としても外国人観光客の誘致に本格的に取り組む必要があると考えますが、このことについて市長の考えをお聞きしたいと思います。  次に、旧サボテンハーブ園において、本県産地化を目指すオリーブの試験栽培を宮崎大学が始めたことについてその状況、例えば植栽面積や植栽本数などが市当局にわかっておれば伺いたいと思います。  以上で壇上からの質問を終わります。(降壇) 谷口義幸市長(登壇) 坂元議員にお答えいたします。  初めに、国直轄の道路事業についての御質問です。  来年度概算要求額が公表されてからの東九州自動車道及び国道二百二十号線の整備に関するこれまでの行動につきましては、井戸川議員初め数名の議員にお答えしたとおりであります。  お尋ねのより効果的な対策をどのような方法で行うかにつきましては、地域住民の生活面や救急医療の面などへ道路整備が大きな影響を与えていることを強く訴えて、この二つの路線が地域にとって真に必要な道路であることを国に理解していただくことが重要であると思っております。  したがいまして、今後につきましても、県や他市、関係団体とも連携しながら沿線住民と一体となった要望活動を行ってまいりますので、皆様のこれまで以上の御支援、御協力をお願い申し上げます。  次に、国への陳情方法の変更についての御質問です。  今回の陳情方法の変更につきましては、議員御案内のとおり、まず自治体や各種団体の要望を地方県連を通じまして党幹事長に上げるというものであります。その後、省庁別の担当副幹事長が精査し優先順位をつけて大臣、副大臣ら政務三役に報告する仕組みであります。これまでの各省庁に直接陳情する自民党政権時代の方法とは大きく異なっております。  本市もこの方法にのっとり、先月十四日、民主党宮崎県連に要望書を提出するとともにヒアリングを受けたところであります。そして、今月三日には、私みずからが民主党の本県選出国会議員の皆様や県連の皆様と一緒になり、陳情活動を行ってまいりました。  まず、国会で生方副幹事長にお会いし、国道二百二十号線の防災対策の必要性を地域の声を代表しまして直接訴えてまいりました。その後、今回の陳情方式では異例のことではありますが、国土交通省におきまして前原国土交通大臣や長安政務官にも陳情をいたしたところであります。大臣に生の声を聞いていただいたことは、大変意義深いと考えております。  しかしながら、今回の新しい方法につきましては、地方の声が本当に中央に届くのかとの懸念もありますので、私は、あらゆる機会を通じまして地方の実情を中央へ訴えてまいりたいと考えております。  次に、中心市街地活性化基本計画の進捗状況についての御質問です。  中心市街地活性化基本計画の策定につきましては、計画期間の五年間で確実に実施され、効果のあらわれる事業を記載した上、国との事前相談を行う必要があります。現在、市及び民間で検討している事業案の実施の確実性とその効果を検討しているところです。  次に、事業仕分けの結果が中心市街地活性化事業にどのような影響があるかとの御質問です。  今回の意見を見てみますと、使途自由の交付金は重複が発生しやすく改善が必要、財源を自治体に移譲すべき、まちづくりは自治体の責任でありざっくりとした形の交付金は廃止すべきとの意見が出され、自治体や民間にゆだねるとの判断を示されております。  今回の事業仕分けを受けて、国の政策が今後どのような形態になるかが現在のところ不明であり、形態によっては今よりも活用しやすくもなればしにくくもなると考えております。  次に、事業仕分けについての御質問です。  まず、県が実施されました事業仕分けにつきましては、平成十九年十一月に宮崎県事業仕分け委員会からの最終提言がなされたようであります。県の事業仕分け委員会では、地域生活・福祉保健等部門商工観光労働・教育等部門、環境森林・農政水産部門の三班に分かれ、県単独事業など県の裁量の大きい事業や多額の一般財源を使っている事業など百九十八事業につきまして議論がなされたようであります。  委員会では、本来どうあるべきかの議論がなされ、その後に現実的な対応はどうかということで仕分け結果が出されているようであります。最終的には、現実的な対応としまして、不要が二件、民間が三件、県の改善が百三十一件などとなっております。  本市といたしましても、このような県の取り組みにつきましては、今後の参考にしたいと考えております。なお、本市の事業仕分けの取り組みにつきましては、田中議員にもお答えしましたように、今後、行政評価制度を含めて検討してまいります。  次に、貧困率についての御質問です。  貧困率については、岩永議員にもお答えいたしましたように、推計することが困難でありますので率を算出しておりません。  次に、市内高校生の就職状況についての御質問です。  まず、学校ごとへの求人の状況につきましては把握しておりませんので、十月末現在のハローワーク日南管内の状況について申し上げますと、来春高校卒求職者数二百十一人に対しまして求人数は百二人で有効求人倍率は〇・四八倍となっております。  次に、市内各高校の就職内定率につきましては、十一月末現在で調査しました結果、六三・一%となっております。なお、各校ごとの就職内定率につきましては差し控えさせていただきたいと存じます。  このように厳しい就職状況でありますが、本市と串間市で構成しております県南工業開発地域推進協議会では、高校生の就職を円滑に進めるために各校の進路指導教諭と一緒に県南の企業を訪問し、直接職場の環境などを確認し、各企業担当者と意見の交換を行う機会を設けております。また今後も雇用や経済振興対策といたしましては、山本定則議員にお答えしましたとおり、地場産業の育成や企業誘致などの施策の展開を図ってまいりたいと存じます。  次に、「海幸山幸」についての御質問です。  JR九州が運行する日南線観光特急「海幸山幸」は、十月十日の運行開始以来十一月末現在で土日祭日のみの延べ十九日間運行され、乗降客数は二千七百四十人とのことであります。市内各駅別の乗降客数を申し上げますと、北郷駅が乗車数三十九人、降車数三十六人。飫肥駅が乗車数三百八十人、降車数四百三十六人。日南駅が乗車数五十七人、降車数四十九人。油津駅が乗車数百二十五人、降車数百三十九人。南郷駅が乗車数六百五十一人、降車数六百五十九人であります。また、平日に列車を貸し切ってのツアーも七回ほど行われており、延べ三百五十七人の御利用があったところです。  次に、南郷駅の駅前花壇についての御質問です。  南郷駅前花壇につきましては、南郷観光の玄関口にふさわしい装いとするため、ボランティア団体等の御協力により四季の花を植栽しております。また、青紫色の花が咲くジャカランダやソテツなど比較的樹高のある立ち木等も植栽されております。  議員仰せのように、駅舎が見えにくくなっている状況がありますので、樹木の剪定等を含めた花壇の整備に早急に取り組んでまいります。  次に、外国人観光客誘致についての御質問です。  議員御提言のとおり、もっと外国人観光客の誘致に力を注ぐべきであると考えております。これまでも英語版の観光パンフレットや観光案内版を作成したところでありますが、今後はさらに外国からお越しになる観光客の皆様に応じた観光パンフレットの作成など受け入れ体制の整備等も含めて、県などの関係機関と連携を図りながら誘致に努めてまいりたいと存じます。  次に、サボテンハーブ園についての御質問です。  旧サボテンハーブ園につきましては、先月の七日と八日の二日間でオリーブの苗木を園内約百五十平方メートルに百本植栽され、これから三年間は生育を見守りたいとお聞きしております。また、太陽光発電につきましては、このオリーブの試験栽培の結果が出た後にどうするかを検討したいとのことであります。  市といたしましては、今後も関係者と連絡をとりながら、支援できることにつきましては積極的に支援してまいりたいと考えております。(降壇) 安野喜宏教育長 坂元議員にお答えいたします。  新型インフルエンザによる授業時間数の不足問題や高校入試についての対応策等についての御質問です。  新型インフルエンザに伴う学級閉鎖や学年閉鎖などによる臨時休業は四日間となっており、何曜日から休業に入ったかによって不足する教科の授業時数が異なってまいります。  学校では、学習指導要領に示されております年間の標準時数を下回らないようにあらかじめ予備時数を確保しておりますので、すぐに標準時数を下回るということはありません。  ただし、今回のような状況が続きますと、標準時数の確保が困難な学校も出てまいりますし、中学校では特定の教科によっては時数の確保が困難なことも想定されます。これらの学校の対応としまして最も多いのが、週当たりの授業時数をどの曜日かで一時間ふやすことです。このほかに、冬期休業中に授業日を設ける等の予定をしている学校もあります。  次に、県立高校の入試につきましては、基本的に従来の季節性インフルエンザと同様、別室受験等での対応とし、予定どおりの日程で実施すること。また、検査を受けることができなかった生徒につきましては実施要項、実施細目に従い対応するなどの通知が県教育委員会から届いており、これに従い適切に対応されることになっております。  私立高校につきましても、該当の中学校長と密接に連絡をとり、受験者一人一人の状況に応じた対応がとられることになります。 三十番(坂元啓一議員) 一問目から再質問したいと思います。  国直轄の道路事業についてですけれども、そもそもこうなった理由について考えてみたら、議会で具体的に市長の口から直接聞いたことはないと思うんです。いつも新聞記事でそうなったんだということを見るわけです。そこでいま一度、東九州自動車道と国道二百二十号線それぞれについてこうなった理由を伺いたいと思います。 野邊泰弘建設部長 お答えいたします。  東九州自動車道並びに国道二百二十号線に関する現状について御報告申し上げたいと思います。まず今回、平成二十二年度の概算要求が示されましたが、その内容を見ますと、国土交通省所管の公共事業費は平成二十一年度当初予算が五兆七千三百二十四億円、今回の要求額が四兆九千百六十七億円のマイナス一四%という要求内容になっております。  政権交代に伴いまして「コンクリートから人へ」という大きな変革がございました。それらを受けまして、道路整備方針といたしましては、真に必要な道路事業の重点化でありますとか、供用開始が具体的に明確化されている開通時期が近いもの、原則として新規事業を行わない。それから、事業箇所については二割を削減するといった厳しい方針のもとに今回、こういった要求内容になっているものと思っているところでございます。  そういったことを受けまして、東九州自動車道につきましての要求の内容を見ますと、県北に比べて県南のほうが薄いといったことになっているところでございます。県北を見ますと、大分県境から延岡市等々につきましては国土交通省が具体的に供用開始を明確に表示しているということがありまして、国土交通省といたしましてもその目標に努力していくという姿勢のあらわれではないかと思っております。  一方、県南を見てみますと、清武―北郷間につきましてはほぼ前年度並みの要求の内容になっておりますけれども、御案内のように北郷―日南間につきましては、平成二十一年度当初予算十億円に対して二億円から三億円という内容になっております。この区間につきましては、まだ国土交通省からいつまでにやり上げますという具体的な説明はございません。あくまでも県目標といたしまして平成二十六年度完成目標ということでございますので、そういった供用開始が具体的に表示された区間について重点的な要求をされたのではないかと思っております。  一方、国道二百二十号線につきましては、予算要求見送りと非常に残念な結果となっているところでございますけれども、先ほど申しましたように、原則新規事業を行わないという観点からこうした結果になっているものと伺っているところでございます。 三十番(坂元啓一議員) もう少し具体的に理由を伺いたかったんです。  特に、東九州自動車道の県南は、今言われたように今年度当初予算十億円が、来年度は二、三億円でしょう。なぜそうなったかということを聞きたいんです。それについて説明というのはなかったんですか。それを聞きたいんです。 野邊泰弘建設部長 具体的な理由ということでありますけれども、先ほど私が申し上げましたように、国土交通省の方針といたしましては、具体的に供用開始が明示されている区間を優先して要求されたということをお伺いしているところでございます。県南の区間についてはそういった供用開始の具体的なお話というのが今のところありませんので、そういった観点で予算要求をされたのではないかと思っております。それ以外についての理由というのは、具体的にはお伺いしておりません。 三十番(坂元啓一議員) 今の理由ではどうもしっくりこないんですけれども。では、明示されていなければ、今後どうなっていくか全然わからないととらえていいわけですね。  今、理由を言われましたけれども、一昨日の谷口議員への答弁の中で市長は、東九州自動車道については「これからが正念場で積極的に要望を行う」、国道二百二十号線については「粘り強く訴えていく」とおっしゃいました。  確かに、聞いていて耳ざわりはいいんですけれども、今までもそういった努力はされてきたと思うんです。それなのに、また同じ手段を使ってやっていくのはちょっと芸がないんじゃないかと思うんです。  政権が変わったわけですから、何か新しい手を使ってやっていかなくてはいけないのではないかと思うんですけれども、旧態依然たるやり方でやっていっていいものかどうか。先ほどの答弁を聞いているととても不安になるんですけれども、新しい手というものは考えなくてよろしいのでしょうか。もしあれば伺いたいと思います。 野邊泰弘建設部長 お答えいたします。  今後の新たな対策についての御質問でございますけれども、来年のことを考えますと余り時間もない中でちょっと苦しい部分もありますが、先ほど市長が答弁申し上げましたように、官民挙げてその事業の必要性を訴えていくということを考えております。 谷口義幸市長 補足させていただきます。  政権与党になって、日南市からも出ておられます宮崎県選出の国会議員の皆さんのパイプを活用させていただいて、皆さんには中央と地方の重要な役目を果たしていただきたいと思っております。  また、十月二十三日でしたか、新政権の発足後すぐ、前原国土交通大臣にもお会いさせていただきました。これは国道二百二十号線整備とあわせまして、知人の方のありがたい御紹介によって実現したものでありますけれども、このようないろいろな人とのつながりやさまざまなことをしながら、何としてでもという気持ちで要望活動等を進めていかなければいけないと感じております。 三十番(坂元啓一議員) ちょっと厳しい言い方になるのかもしれませんけれども、これまでに幾度となく陳情要望等を繰り返してこられたわけですが、こうなってしまったことについて市長は何が足りなかったと思われていますか。何か反省する点はありますか。なければいいですけれども、あればお聞かせ願いたいと思います。 谷口義幸市長 行政として、市として反省する点ということになるかもしれませんけれども。  これまで行政としては、議会と一緒になって、また民間ともども関係機関一緒になって要望活動、陳情等を続けてまいりました。しかし、力及ばずということもありましょうが、地方主権、地域主権に向けたといっている中で、地方にこれからもっと目を向けていただきたいと。地方の基盤整備、高速道路でのネットワーク、あるいは国道二百二十号線、油津港にしても、やはりそこに産業があり、生活があり、また命もかかってくるということですから。足らざるところもあったでしょうが、これからも全力で取り組んでいきたいと思います。 三十番(坂元啓一議員) 私は、こうなってしまったわけというのは何かあると思うんです。それが何か私はわからないんですけれども、それがわからない以上、これからの予算復活は難しいと思います。大変だとは思いますけれども、それが市長の仕事だと私は思っておりますので、頑張ってとは言いませんが、大いに努力していただきたいと思います。  それで一点目は終わりまして、二点目の再質問です。国の陳情方法の変更の件ですが、私は、さまざまな要望や陳情、要請活動等を行う場合、各機関や窓口だけではなく、個人的なつながりも必要であると考えております。その点では、谷口市長は国会議員の秘書時代から国との太いパイプを持っているというのが売りでしたけれども、残念ながら時代が変わりました。  そこで、失礼ですけれども、市長は民主党を初めとする現政権との太いパイプをお持ちなのでしょうか。伺いたいと思います。 谷口義幸市長 どれだけ太いと言われても答弁が難しいですけれども、先ほど申し上げましたように県選出の国会議員の皆様もおられるわけですから、そういう皆さんのお力をいただきながらやっていきたいと思っております。 三十番(坂元啓一議員) 本定例会をずっと聞いておりますと、この政権がいつまで続くかわからないということを言われている方もいますけれども、この二大政党制というのは間違いなくこれからも続くわけですから、自民党ばかりでなく、それに対する民主党のパイプづくりをやられていくことは肝心なことだと思います。ぜひそういう努力はしていただきたいと思います。  ところで、亀井大臣がいろいろ騒がせていますけれども、今の政権は三党連立政権です。実は社民党の党首は宮崎県出身です。それで、この党首にも陳情や要望をすべきだと思いますけれども、市長はどう考えておられますか。 谷口義幸市長 お答えいたします。  機会がありましたら、ぜひお会いして実情を訴えたいと思います。 三十番(坂元啓一議員) 亀井さんみたいになってほしいと思っています。  二問目は終わりまして三問目です。きょうの宮崎日日新聞県南版に、きのう和足議員が質問されました一般質問の中心市街地の件で「活性化計画策定おくれ」「日南市複合ビル改修白紙」という見出しの記事が載っているんです。私は壇上から民間とか地方自治体に移管される場合、財源問題で油津の影響はどうなるかと聞いたんですけれども、もう一度聞かせてほしいんですが、そうなればこの基本計画は本当につくる必要があるのか。なくてもいいのではないか。いつも市長が言われますように、民間と協働でということになれば民間に任せて、金も来なくなるわけですから行政が何もこういうものをつくる必要はないのではないかと思っているんですけれども、いかがでしょうか。 田原義人産業経済部長 まず、一点目の事業仕分けに伴う影響といった視点での御質問だと思います。  これにつきましては、先ほど市長が壇上から申し上げましたように、今後どうなるかということはまだ明確ではございません。しかし、事業仕分けの中で言われていますのは、地方へ移管したほうがいいのではないかとか、地方自治体に任せなさいとか、そんな意見も出ているわけであります。
     では、移管のほうは具体的にどうなるのか。これもわからないわけでありますけれども、やりようによっては利用しやすくもなり利用しにくくもなるという御答弁を申し上げたところでございます。  それから、こういった計画はもうつくらなくてもいいのではないかという御指摘でございますが、先般つくっております素案の内容をぜひ読んでいただきたいのは、一つには、やはり私どもは指針となるべきものと思っております。これは今、事業の素案の中で示しておりますように、「この部分は行政がやります。この部分については民間がやります」といった行政と民間の役割を明確にしながら進めるのがまちづくりだと思っていますので、極端な例、補助事業のあり方が変わったとしても、そういった計画書については線引きしてやるべきだと思っております。 三十番(坂元啓一議員) 事業仕分けで決定したことについては、財務省がそのとおりやっていくみたいな発言をされているわけですから、今の発言はちょっと見通しが甘いのではないかと。要するに、明確ではないからわからないと発言されましたけれども、私は、その財務省の発言を受けて、どうかと思います。  三点目は終わりまして四点目の事業仕分けです。これは先日、田中議員の再質問の答弁の中で、たしか今後、段階的評価を入れて事業評価、政策評価をやっていくと答えられたと思うんですが、私は、これは事業仕分けとは違うのではないかと思っています。なぜならば、十月にもらった総合計画の策定についての中の三ページ下段に評価検証のことが書いてあります。そのことを念頭にした答弁ではないのかと思ったんですが、私は、あくまでも行政マン、市役所職員抜きの事業仕分けができるかどうかということを聞いているんですが、どうでしょうか。 長鶴浅彦総務部長 私が田中議員の質問にお答えしたときに関連しての質問でございますので、私のほうでお答えさせていただきたいと思います。  私どもが事業仕分けについて行政評価の中で一体的に考えていきたいと申し上げておりますのは、私どもがつくっている今の市の行政のシステムというのは、それぞれが各事業を細分化しまして、その事業に基づいて予算も要求しますし、その内容についてもずっと検討を入れてまいっております。  そのような中で、まずその事業が根底にありまして、それから、施策、政策という形で積み上がっていくわけでございます。全体的に評価するに当たりましては当然、基本となります事業の評価というのが一番問題になってくるかと思います。その事業の評価については担当所管課でやりながら、そして全体を統括する企画政策課でその評価をしてまいります。その後に、庁内の行政評価委員会でやっていきます。そこでその事業について今後どうなのか。果たして効果があるのかということ等を精査された結果を受けて、外部の評価委員等を入れました最終評価を次にやっていきたいと考えております。  そこで出た結論をもとに、最終的には市長、副市長を踏まえた日南市の施策を判断してまいって予算編成という形につながります。そして事業について今後どうあるのかということを精査するにあたっては、私どもの自治体のやっている今の事業内容からいきますと、この中に外部評価を取り入れることによっても当然、その役割は担えるという判断のもとに考え方を整理しているということでございます。  ですから、事業仕分けといわれる分については、あくまでもやめる、民間、どうこうというのがあります。当然、今度はこの行政の外部評価委員の皆様の事業が果たして適切かどうかというのとあわせまして、もう一つ、私は行っておりませんけれども、私どもは行財政改革大綱を作成してそこの中で民間の皆様方の会議を持っております。逆に、日南市の事業で不要なものはないのかということについては、行革推進の中で事業の見直し、さまざまなことを細かく提示申し上げて意見をお伺いしております。  最終的には、その二つが組み合わさることによって事業仕分けと同等の効果が得られるという観点から、私どもはそのようなスタイルを考えているということで御答弁申し上げたところでございます。 三十番(坂元啓一議員) 私の考え方というのは、事業評価と事業仕分けは全く別個だということです。それだけは言っておきます。  それと、今言われた事業評価です。これについて質問はないかということでしたので、これは自分たちだけで評価するのではないかと私は質問を出して聞いたのです。だから、絶対外部評価が必要と明記してないではないかということで質問したわけですけれども、今の答弁からすると、今度は間違いなく外部評価も取り入れると思っていいわけですね。 長鶴浅彦総務部長 私どもとしましては、まず、基礎的な評価のあり方を庁内に確立させまして、外部評価を導入する方向で検討いたしているところでございます。 三十番(坂元啓一議員) 検討するというのがやるのかやらないのかわからないのでいつも困っているのですけれども、多分、部長のことですからやられると思います。  あんまり言っても繰り返しになるので次に行きたいと思います。  貧困率の件ですけれども、たしか壇上からも聞いたのではないかと思うんですが、そういう貧困率のデータがわからないということでした。しかし、わからないならば、所得とかいろいろなものが、それなりに市のほうでもわかっていると思います。そういったそれにかわるものについて聞きたいと思うんですけれども、例えば個人所得とか分配所得とかいった数値がほかの市と比べてどういう状況になっているのかといった数字がわかれば教えてほしいと思います。 長鶴浅彦総務部長 所得につきましては、統計上の数字として宮崎県が公表している分がございます。ただし、三月までに発表されております、平成十八年度のデータということで年度が古い感じはしますが、その数字で申し上げておきたいと思います。  今議員がお話しいただきました所得について申し上げますと、個人の一人当たりの所得につきましては、日南市では百九十一万八千円という結果が出ておりまして、県内九市の中では六番目に位置します。市勢の順位からすれば、本来であれば五番目に位置しないといけないのでしょうけれども、小林市が平成十八年度は一つ上のランクにおりますので、百九十一万八千円ということで六位。なお、この所得には生産活動をしているものしか含まれておりませんので、当然、年金受給者で非課税世帯の収入といったものは一切含まれていないというのは統計上性質で御理解いただけるかと思います。  それと、もう一点ありました分配所得につきましては、聞きなれない点もございますので御説明申し上げますと、雇用者所得、財産所得及び企業所得の合計額ということになります。これを一つ一つ説明しておりますと、所得とは何かということが非常に難しゅうございますので説明申し上げません。これが、日南市につきましては、これも平成十八年の統計数字でございますが八百四十一億九千六百万円で県内九市の中では五番目ということです。ちなみに、一番この値が高いのは宮崎市が八千九百九十億円、一番低いのが串間市で三百七十三億円。このようなデータ数字を私どもは確認はいたしているところでございます。 三十番(坂元啓一議員) 個人所得の件については岩永議員とかぶっておりました。それを忘れておりました。今のでそれはわかりました。  六問目に移りたいと思います。各学校ごとの公表は差し控えたいという答弁でしたが、この前も県議会で一般質問されておりまして、県の答弁で次のように言っています。学科別で、農業科が四五・七%、前年同期比二〇ポイントの減。商業科が五〇・二%、一〇・三ポイントの減。工業科は八〇・八%で同四・六ポイントの減と、農業科、商業科が苦戦していると伝えておりますけれども、これはやはり日南市でも工業高校が強いと思うんです。これはやはり県外があるからです。県外に出て行ってしまっては、市としては困るわけです。とどまってもらわないといけないわけです。そのためにどういう施策をするかということが大事になってくるわけですけれども、まずその点について何か考えておられるか伺いたいと思います。 田原義人産業経済部長 日南市内にいかにとどめるような方策をとるのかという視点での御質問だと思うんですが、これまでも御答弁を申し上げていますとおり、一つには企業誘致を積極的に進めていく、さらには地場産業の育成が大きな柱になると思っております。  地場産業の育成につきましては、私どもが毎回言っておりますように、企業だけではなくして第一次産業、第二次産業、すべてあるわけでございますから、こういった地場産業の育成を通じても、私どもとしては市内に残っていただくような施策を展開してまいる。  具体的には、それぞれ総合計画の中でその内容等について今対策を練っているところでございますけれども、今後、具体的にそういった施策等についてはお示ししてまいりたいと思っております。 三十番(坂元啓一議員) そういう即効性のないことではなくて、即効性のある施策をやってもらいたいということを聞きたいのです。県では独自の緊急対策として高校・大学の新卒者百五十人を臨時雇用するという政策を打ち出したと新聞で大きく書いてありました。そういうぐあいに日南市でも独自に、高校の新卒者を一人受け入れてくれれば例えば月一万円なり二万円なりを補助してやっていくという即効性のある政策を考えてないかと、私は聞いているんです。いかがでしょう。 田原義人産業経済部長 雇用対策については、先般も御説明申し上げましたが、直接的には国の緊急雇用対策なり、そういった対策を通じて雇用を行っているといった状況にございます。この後、来年度もこの事業については実施される予定でありますけれども、そういった事業を通じて私どもとしてはやっていくと。  市独自でそういったことに取り組めるかどうかということについては、現時点では市の財源を使うことについてはなかなか困難ではないかと思っております。 三十番(坂元啓一議員) ですから事業仕分けが大事になってきて、無駄な事業があればそういうものを廃止して、新卒者にそういった手厚い保護をするという政策を考えてほしいというのが、私の希望であります。  その点は私の希望を言いましたので次に移って、学校教育問題のインフルエンザの件です。子供たちの間では春休みが減るのではないかと心配しているんですが、先ほど、春休みを減らすことを考えている学校があるということでした。具体的に校名を言ってもらうと、うちの学校はあるないというのが子供たちにはっきりわかると思うんですけれども、いかがでしょうか。 影山一雄議長 暫時休憩します。                    =休憩 午前十時五十九分=                    =開議 午前十時五十九分= 影山一雄議長 再開します。 村田豊年教育次長 先ほど教育長がお答え申し上げた中で標準時数ということを申し上げておりますが、それに不足すると予測した場合ということで今、計画を立てております。  各学校の状況でございますが、冬期休業中に授業を実施したいという学校が三中学校ほどあります。学校名については差し控えさせていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 三十番(坂元啓一議員) 春休みはないんですね。冬休みですね。  でも、もしインフルエンザがこのまま年越しして一月、二月にふえていったら、その可能性もあるということですね。わかりました。  次に移りたいと思います。  「海幸山幸」ですけれども、今回、宮崎交通バスとのコラボレーションも話題になっております。その列車とバスの利用者の利用状況、この前、議員のだれかにちょっと答弁があったとは思うんですが、もう少し詳しく列車とバスの利用状況はどっちが多いのか。要するに、下りは列車を利用して上りがバスなのか。バスをどれだけ利用しているのか。具体的に教えてほしいと思います。 田原義人産業経済部長 列車とバスのどっちが多いのかということも含めて御説明申し上げたいと思いますが、推移等については先ほど市長が申し上げたとおりでございます。  ただ、現時点におきましては、その列車に乗ることを目的とした人が多いということで、バスの利用については少ないと伺っております。 三十番(坂元啓一議員) わかりました。  ところで、今、「海幸山幸」は土日祭日の運行です。春のキャンプのときは平日も走らせてほしいと思うのですが、そういったことはできないんでしょうか。そういった要望はされていないのか伺いたいと思います。 田原義人産業経済部長 私どもは、できるだけ毎日走らせてくれといった要望はしているわけでございます。特に、春のキャンプの時点におきましては、貸し切り列車についても既に予約が入っているということでございまして、そういった意味では平日運行も予約が入っているということでされると思っております。ほかにもこの「海幸山幸」を活用した観光客の増ということも考えられますので、私どもとしてはぜひ毎日走らせてほしいといった要望は絶えず行っているという状況でございます。 三十番(坂元啓一議員) そこで、行政が旅行社とタイアップして、「海幸山幸」に乗ってキャンプを見に来ませんかというようなツアーを新たに開発するためのお手伝いをするということは計画されていないのですか。 田原義人産業経済部長 これまでも御答弁申し上げておりますとおり、観光メニューがぜひとも必要だと私どもも思っています。「海幸山幸」も含めてでございますけれども、今ある観光資源はもとよりやはり横ぐし縦ぐしを通していく。それは体験であり食であると御答弁を申し上げました。そういった調査・研究しているところでありますが、来年度にはメニュー等についてお示ししていきたいと思っております。 三十番(坂元啓一議員) わかりました。  一応それで終わって、九問目です。前原国土交通大臣が朝日新聞社のインタビュー記事の中で、今、八百万人の海外からの観光客が三千万人までふえる道筋を早くつけたいと答えられております。外国人観光客誘致に力を入れる場合、どこの国でもというのではなくて、どこかに絞るべきだと思うのですが、市長はどう考えておられますか。 谷口義幸市長 お答えいたします。  先ほども申し上げましたように、日本はもとより外国も含めて、やはり観光客の皆さんにはたくさんおいでいただきたい、交流を図っていただきたいと思っております。そういう意味で、パンフレット等の充実等も、おもてなしも含めてこれからやっていきたいと思います。 三十番(坂元啓一議員) どこかに絞るべきではないかと言っているわけですから、そういう答えが欲しかったんです。  前原大臣は、さらにこう言われています。中国の人口は十三億人で、そのうち富裕層が一割といわれるが、日本への観光客は年間百万人程度にとどまっていると述べられております。この発言を市長はどうとらえるのか伺います。 影山一雄議長 暫時休憩します。                     =休憩 午前十一時六分=                     =開議 午前十一時六分= 影山一雄議長 再開します。 谷口義幸市長 お答えいたします。  新聞に載っていたということはちょっと定かでないですが、中国は人口もたくさんおられますし、富裕層が今ふえてきております。そういう意味で、日本とのかかわりもますます大きくなってくる。そういう中で、中国の方に今後、日本にも観光にたくさんおいでいただけるのではないかと期待しております。日南市もそういうことを期待して今後、取り組む必要があるのではないかと思っております。 三十番(坂元啓一議員) この発言の裏を自分なりに考えてみたときに、きのう、小沢幹事長が民主党の議員等六百四十名引き連れて中国に行っているということを聞きますと、観光も中国を向きなさいということを言外に言われていると思うんです。この前も北郷の森林セラピーに中国の方が来られたと聞いておりますので、どこかに焦点を絞るのであれば、そういうところに絞ると国の補助予算等がつくのではないかと思いますけれども、いかがなものでしょうか。  ところで、オリーブ栽培の試験結果というのは三年とおっしゃいましたけれども、その結果は三年後に出ると思ってよろしいんでしょうか。  また、これについて大学、それから業者との連絡は密にやっておられるのかお聞きしたいと思います。 田原義人産業経済部長 オリーブにつきましては、御案内のように非常に風に弱いといったこともございますし、あと、品種等の問題もあると思っております。そういった意味でやはり三年間はかかると。これが今の宮崎大学が発表された事項であると思っています。  宮崎大学関係者との連携はしているのかということでございますが、以前から宮崎大学の担当の先生とはいろいろなお話をしているところでございます。今回植栽をされるに当たっても、私ども農政課の職員が一緒になって実際作業をしているというのが実態でございまして、今後ともオリーブ等の活用も含めて連携してまいりたいと思っております。 三十番(坂元啓一議員) 産学官大いに協力してやっていってもらいたいと思っております。  以上で私の質問を終わります。 影山一雄議長 以上で坂元啓一議員の質問を終結します。 ○野川喜美子議員個人質問 影山一雄議長 次は、一番、野川喜美子議員の登壇を許します。 一番(野川喜美子議員)(登壇) 改政クラブの野川喜美子でございます。  先日、宮崎からの帰りに北郷高岡線を通りました。そこには美しいもみじの世界が広がっていました。私の住む南郷で紅葉する木といえば、ハゼの木ぐらいしかありませんので、この北郷の美しいもみじに見とれながら車を走らせました。愛知県の足助町の香嵐渓は、江戸時代の寛永十一年に香積寺十一世の三栄和尚が、美しい自然をより美しくと願いを込めて一本一本お経を唱えながらもみじの木を植えていかれました。今では多くの観光客が訪れる名所となっております。北郷も後世に残すべく百年の計でもみじを植え、あたり一面もみじの山となるといいなと一人夢見ております。  さて、夢見てばかりもいられません。さきに提出しておりました一般質問通告書に従いまして、二つの項目について質問させていただきます。  平成十六年三月、今から六年前、旧南郷町には降ってわいたように使用済み核燃料の中間貯蔵施設誘致の話が起こりました。これは、町長の私的諮問機関南郷町産業振興戦略会議の委員の一人で、当時建設業を営まれていた方の発案によるものだったと聞いております。  諮問委員会では、一月から三月にかけて使用済み核燃料中間貯蔵施設立地可能性調査要綱について協議され、当時の阪元町長は、電力会社との話を進める決断をされました。三月十日、町長がこの決断をされたことがなぜか日南市の議員から連絡が入りました。なぜ日南市の議員が南郷の住民よりも先にこの情報を入手されたのか、不思議な思いでした。翌三月十一日、全員協議会が開かれ、調査するだけならいいという安易な意見も出る中、賛成十、反対五で調査要請に議会も賛同いたしました。  このことが翌日の新聞に掲載され、広く住民も知ることとなりました。三月十五日には、十一日の全員協議会の決定は無効であるとの議員提出議案が提出され、採決の結果、今度は賛成六、反対九により調査要請は見送られました。三月十五日、この重大な問題の説明を求めて町内外から約百名の住民が参集しました。そして、この日のうちに「南郷町に核施設をつくらせない会」が結成されました。三月十六日、阪元町長は、二十六日に電力会社と会うことを約束している、今さら断れないと、議会無視ともとれる会見をされました。三月十七日「南郷町に核施設をつくらせない会」が町長に対して、町産業振興戦略会議議事録公開と施設の安全性の協議内容開示について申し入れ書を提出いたしました。  同じく十七日のこの日、町産業振興戦略会議が開催され、会議の後、町長は住民への説明不足を認め、調査要請を当面凍結するとのコメントを出されました。しかし、これは調査要請をあきらめられたわけではなく、あくまでも凍結であって、調査・研究への理解を求めて動かれることは明白でした。このときから、私たち誘致反対者と誘致賛成者との間ですさまじい戦いが始まりました。  まず、私たちは、使用済み核燃料の中間貯蔵施設がいかなるものであるか勉強会を重ねていきました。その勉強をしていく過程で、やはりこの施設は南郷には断じて設置させてはならないとの決断に至りました。もし中間貯蔵施設ができたなら、結局、貯蔵された後の核のごみは、私たちのこのふるさとに子々孫々に至るまで残される。つまり、この日南地域が核のごみ捨て場になってしまうということを確信しました。  ここで、原子力関連施設について少し説明させていただきます。  原子力発電をすると当然使用済み核燃料、つまり核のごみが出ます。ごみといいましても、このごみは実に百万年、二百万年もの長きにわたって有害な放射線を出し続けるというごみです。  かつて日本は、この核のごみをフランスやイギリスなどの外国に移送していました。しかし、この外国との契約も切れ、日本に核のごみが戻されることになったときに選ばれたのが青森県のむつ市でした。青森県では、当然、激しい反対運動が起こり、船を接岸させることすら拒まれました。このときに、国はむつ市の方々を説得する策として、使用済み核燃料は再処理していずれはほかの県に搬出すると約束しました。国は、青森県の六ケ所村に再処理工場をつくり、プルトニウムを取り出そうと試みていますが、たび重なる事故続きで計画は先送りされ、抽出そのものがうまくいっていません。使用済み核燃料のガラス固化も試みられましたが、失敗に終わっています。福井県で行われた高速増殖炉もんじゅも大方の予想どおりナトリウム噴出という大事故を引き起こし、将来の見通しは危ういままです。さらに国は、ウランにプルトニウムを加えて原子力発電所の燃料にするプルサーマルを佐賀県で始めましたが、これに対し専門家は、石油ストーブでガソリンを燃やすような危険極まりないものであると説かれています。  このように原子力産業は常に放射能との戦いであり、事故続きで行き場のない核のごみは保管場所の見通しも立たず、また教育の現場でもこの分野を専攻しようという若者も少なく、原子力産業そのものが破綻を迎えつつあるというのが現実の話です。  原子力産業界は、発電時にCO2を出さないと地球温暖化説を利用し巻き返しを図っていますが、実は、原子力というものは際限なくCO2を出し続ける可能性を秘めているとんでもない産業だということを、これから説明させていただきます。  原子力発電は、言うまでもなく原子の核分裂で熱を発生させ蒸気でタービンを回しますが、電気になるのはこのうちの三分の一です。あり余った膨大な熱の冷却には大淀川の水に匹敵するほどの水量が必要です。しかしこのとき、当然、海水中の魚やプランクトンなどの生物も一緒に吸い込みます。パイプにフジツボなどが付着するのを防ぐために次亜塩素酸ソーダや腐食防止剤などを海水の取り込み口に散布します。この時点でほとんどの生物が死にますが、さらにここから三百℃の高熱のパイプの中を通り抜けるうちに生物は確実に死に絶えます。この温排水を海中に戻すときには、海水温を約七℃上昇させるといわれています。  よく、森はCO2を吸収すると言われますが、海はそれ以上にCO2を吸収し、保有しています。この温度の上昇により、海に溶け込んでいたCO2は大気中へと放たれていき、結果、温暖化を促進することになります。学者によっては、原子力発電は巨大な海の温め装置と例えられる方もいらっしゃるほどです。原子力発電が地球温暖化の切り札であるという主張は、現実をゆがめたキャッチコピーでしかないということがおわかりいただけたかと思います。  さらに、原子力発電は出力の調整ができないため、小回りのきくバックアップ電源として石炭火力発電が必要になります。原子力発電をやめていく社会が火力発電も減らす社会であるのに対し、原子力発電をふやしていく社会は火力発電所をふやす社会なのです。原子力発電はCO2を出さないクリーンなエネルギーであるといわれます。しかし、原子力発電は放射能を出します。JARO、日本広告審査機構は、今後、原子力発電を呼称するときにクリーンエネルギーという文言を使ってはならないと通達しています。  なぜこれほど危険な原子力発電を日本はつくり続けるのか。幾つかの要因が考えられますが、一つは、建設費も含めて電気料金に入れてもいいという総括原価方式が取り入れられたからではないかと考えます。危険手当とでもいうべき多大な交付金がもたらされていることも大きな要因でしょう。さらに、万が一事故が起きた場合は損害賠償を国が行うという法制化もしています。一般の保険会社は引き受けないからです。  もう一つ懸念されることが、潜在的核保有能力を国が持つ、核兵器転換の材料とするということではないかと考えます。先ほど述べましたように、原子力発電から出る核のごみ、これは現在のところどこにも持ち運び出せないでいるのです。持ち出せない以上、中間貯蔵施設は永久貯蔵施設になります。  また、私が今回、放射性廃棄物等の持ち込み及び原子力関連施設の立地拒否に関する条例が引き継がれていなかったことを取り上げたことにより、煙も立っていないのに問題提起する必要があるのかと問われました。いえ、煙はあるのです。  昨年の十二月三十日に西日本新聞が、電力会社は九州の宮崎県か熊本県に第三の原子力発電所をつくりたい考えがあるとリークしました。この報道を受けて電力会社の社長は、候補地を三年以内に決めたいという思いがある旨、記者会見されました。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  さらに、宮崎県会議員がこの社長の発言を議会で取り上げて、知事の考えを聞いています。知事はこの問いに対して、必要な施設であると思うと答えています。  また、昨年の十二月の串間市議会では、一人の議員が、現在串間市に制定されている関連条例を廃止する旨の動きをされました。続けて、ことしの九月議会においても別の議員が、この条例があると企業誘致の妨げになると条例廃止の動きをされました。このときはかろうじて一票差で否決されましたが、先日、私はこの原子力発電推進派の議員と話をする機会がありました。この議員は、串間市の浮遊策は原子力発電しかない。次の市議会議員選挙では原子力発電推進派の市長を誕生させて一気に誘致へと働きたいと明言されました。私は、この一連の動きを見て、煙どころか火種がくすぶってさえいると考えています。  旧南郷町では、平成十七年三月二十五日、町民の総意として放射性廃棄物等の持ち込み及び原子力関連施設の立地拒否に関する条例を制定しました。合併後、この条例の取り扱いが懸念されましたので、関係者にこの条例が引き継がれるか否かを尋ねました。するとこの関係者は、比較的新しく制定された条例は引き継がれるとおっしゃいましたので、すっかり安心し切っておりました。  さきの四月の議会において、合併後の条例に関して私も賛同しましたが、後にこの条例が引き継がれていないことに気づいたことで、一度承認しながら、今回再び条例制定について論じますことをまずおわび申し上げます。  そこで、改めてお伺いいたします。  合併時におけるこの条例の取り扱いについてどのように協議し、初議会における一括採決の項目に入れられなかったのかお伺いいたします。  次に、南郷ファームの豚ふん尿不法投棄についてお伺いいたします。  先日、坂田議員は、この議会での一般質問の際に、地区の方に余計なことは言うなとくぎを刺されたとおっしゃいました。私は逆に、別な方からどうかこの榎原地区の現状を議会の場に届けてくれと懇願されましたので、微に入り細に入り質問させていただきます。  十月一日木曜日の朝、牧野地区の男性が畑仕事中に、南郷ファームのほうから汚水が流れ出ていることに気づかれました。家に戻り、南郷ファームに電話をされましたが、どなたも電話には出られなかったそうです。そこで、八時十分ごろ、南郷総合支所に「南郷ファームのほうからふん尿か汚泥が須糊川に流れ出ている。早急に現場に来てほしい」と電話を入れられました。市民課と産業経済課の担当者は、現場に急行されるとともに、保健所など関係機関に連絡をとられました。現場には八時三十分ごろに着かれたようです。その時点では汚水はとまっていましたが、流した痕跡は残っていて強烈な悪臭が漂っていたそうです。  南郷総合支所の若い職員ががけを駆け上がって、汚水が南郷ファームから流れ出ていたことを確認されています。数分後、保健所、支所、本庁の協働課と農政課、南那珂農林振興局、環境を守る会の皆さんが現場に集合され、防護服をつけて強制立ち入りをされました。最初、保健所の担当者は、今回の電話を受けられた時点では浄化槽の事故かと思われていたそうです。しかし、現場を目の当たりにされて愕然とされたそうです。それは事故なのではなく、明らかな産業廃棄物の処理及び清掃に関する法律違反であり、悪質極まりない行為だと。ためますからあふれた汚泥はコンパックして山林に投棄され、さらに、同じ敷地の別な場所ではビニールホースからあふれたものも流れ出ていました。つまり、二カ所から須糊川に流れ出ていたのです。  翌十月二日、保健所は南郷ファームの社長を呼び、二週間以内に事実申し立てと改善の報告の提出を命じるとする文書指導の中では一番重い警告書を交付されました。十月五日、南郷ファームは、保健所に対して事実申し立て書と改善報告書を提出されました。十月六日、改善計画の中身を関係機関で協議され、その後、警察に情報提供されています。十月十五日、再び防護服を身につけて関係機関や住民代表の立ち会いのもと、現場を確認されました。ホースは新品にかえられ、詰まりは除去されていたそうです。十月十六日、保健所は、抜本的な解決を求めて指示書を交付されました。  十月二十一日に榎原地区の集会所において、環境を守る会の皆さん初め地元の方々への説明が開催されました。このときに、私もこの説明会場にお邪魔させていただいております。当然のように社長に対する住民の憤りは激しいものでした。このときに、環境を守る会の一人が、今回の不法投棄はだれが命じたのかと問われました。この詰問に対して社長は当初「従業員です」と答えられました。ならばその従業員の名前を述べろと重ねて問われると、前言を撤回して「おやじです」と答えられました。会場が騒然となったのは言うまでもありません。
     これほどまでに企業としてのモラルがないのであれば、榎原地区から出て行ってくれとの言葉も出ました。無理からぬことだと思います。この説明会場で幾ら社長がおわびの言葉を述べられても、とても空虚な響きでしかありませんでした。地区の方々が納得されないまま閉会となりましたが、怒りのおさまらない地区の方々がそこからさらに場所を変えて、私に南郷ファームへの怒りに加えて議会や行政への対応のぬるさも述べられました。「行政は当事者意識が少ない。一度このにおいの中で生活を体験してみろ」などです。榎原地区の方々の怒りに私はただ聞き入るしかありませんでした。  ここで皆さん、ちょっと想像してみてください。仮に、この市役所の駐車場に豚ふんが置かれていたとします。その豚ふんから流れ出る汚水がそこの横の川に流れ込んだのです。自分の住む地区が、生活圏が汚染されたら、皆さんは怒髪天をつく状態になられることと思います。これからは、それを想像しながらきいてください。  十一月二十七日、関係者は三たび南郷ファームを訪れ、工事終了の確認をされています。パイプ口径を大きくし、ビニールホースを鋼管という頑強なものにかえられたようです。汚泥もはぎ取るように除去し、除去した汚泥は全部で三十二袋あったそうです。袋に入れた後、トラックに載せ、小林市の九州北清にて焼却処分されています。  なぜ汚泥が詰まったのか。その原因の一つに、周りが山林であるために杉の葉などの固形物が混入したのではないかということも考えられるとのことでした。ならば、清掃等を徹底しなければ今後も起こり得る可能性があります。これからもまめに監視を続けていく必要があると考えます。  市は、今回の事件の後、どれくらいの頻度で現場に行き、調査や指導をされていますかお伺いいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。(降壇) 谷口義幸市長(登壇) 野川議員にお答えいたします。  初めに、旧南郷町で制定されていた放射性物質等の持ち込み及び原子力関連施設の立地拒否に関する条例についての御質問です。  合併に当たり市長職務執行者が専決し即時施行する例規につきましては、合併に伴う例規整備方針に基づき、行政運営上空白期間の許されないものに限定し、三市町の首長及び副首長で構成する合併準備推進本部会議において決定されたものであります。一方で、政策的な条例の制定につきましては、新市の首長誕生後にその判断に基づき議会に提案することと定めております。  議員お尋ねの原子力関連の条例につきましては、旧南郷町のみで制定されていたものであり、また、政策的判断を要するものであるため、合併時に即時施行されていないものであります。  次に、豚ふん尿不法投棄についての御質問です。  この事案は、去る十月一日、地元住民の通報を受け、南郷ファームの立入調査を実施した結果、発覚したものです。翌十月二日、日南保健所は、廃棄物処理法違反として警告書を交付し、事実関係や改善措置の報告を求め、さらには投棄現場の原状回復、施設の改善、朝昼夜の点検、従業員教育の徹底を促す指示書を交付いたしました。  一方市では、榎原地区の環境を守る会を緊急開催し、不法投棄の立入調査結果の報告を行うとともに南郷ファームの責任者にも出席を求め、不法投棄に至った経緯や改善策等の説明を求めたところであります。なお、南郷ファームの現地調査や指導等につきましては、伝染病感染防止の観点から頻繁に養豚場への立ち入りはできませんが、本件事案発生以降、調査指導のために五回出向いております。  今後の改善策につきましては、不法投棄の原因となった養豚汚水輸送パイプなど施設の抜本的な改善整備を既に農林振興局や保健所の指導に基づき、当該事業者が取り組んでおります。  また、坂田議員にもお答えしましたとおり、市といたしましては、新たな公害防止協定の速やかな締結に向け、現在、鋭意作業を進めているところであります。(降壇) 一番(野川喜美子議員) 再質問させていただきます。  条例の整備に当たられたメンバーは首長と副首長たちだったと聞いております。その判断も、旧南郷町にしかない条例だったからということでしたが、この条例以外に旧南郷町のみ、あるいは旧日南市、旧北郷町のみの条例で同じように引き継がれなかったものはあったのでしょうか。 長鶴浅彦総務部長 先ほど市長が申し上げましたし、今、野川議員もおっしゃいましたように、それぞれ政策的な判断に基づく条例については、旧北郷町、旧南郷町、旧日南市も含めて独自に持っているもので引き継がれなかったものはあるという認識を私は持っております。  誤解いただかないためにも申し上げておかないといけないと思いますが、最終的に合併推進本部会議で三首長と三副首長が構成メンバーとして整理にかけております。しかし、この条例の例規整備につきましては、組織で申し上げますと合併準備作業の中で作業班というものをつくっておりまして、御存じかと思いますけれども、組織人事、電算システム、例規整備、財政計画という班をつくっておりました。  その一つになります例規整備班につきましては、それぞれ旧三市町の総務課の職員を中心に大もとを練り上げる組織として位置づけたところでございます。そこで整理された後に、その上に新市合併準備調整委員会という組織を持っておりました。これは、旧三市町のそれぞれの人事担当課長、企画政策担当課長、財政関係担当課長を構成員とし、それに合併準備室長を加えたものでございます。ちなみに、その調整委員会のトップは私が務めておりました。その中で再度例規整備班から上がってきたものをここで確認し、最終的に確認を終えたものを推進本部会議へと。単なる一つの会議だけではなく段階を経てやっていたものでございますので、その点については御理解を賜りたいと思います。 一番(野川喜美子議員) すると、私たちはまたこの条例制定について情熱を燃やしながら、熱意を持ちながら頑張っていくという決意を新たにしなければならないかと思っております。  旧南郷町では当時、中間貯蔵施設はあくまでも一時的に置いておく施設でありクリーンな施設であるとおっしゃっていました。誘致した場合は、多額の補償金が入り雇用も生む。建設業者も潤う。風評被害も全くない。早くしないとほかの市町村に先を越されるとおっしゃいました。  余談ですが、どこかの会場でどこかの方が、この誘致がうまくいったらみんなをフランスに連れていってあげると言われたという話も聞いております。  これほどまでに力を入れられた夢のような施設です。旧南郷町での誘致話が頓挫したその後の全国の誘致の動きも阪元副市長には関心が高かったことかと思います。旧南郷町で否決された後、全国では何カ所の市町村が手を挙げ、さらに建設に至ったか。御存じでしたら教えてください。 阪元勝久副市長 お答えいたします。  いろいろと言われましたけれども、聞いていてよく言われるなと感心をしておりました。私どももすっきりしておりませんけれども、原子力発電所の前の排水口から出ております排水の下でみんな魚釣りをしておられますところも見ておりますけれども、CO2がえらく出るとかいろいろ言われて、改めて考えを直さなければいけないと思っているところです。今、新しく中間貯蔵分をつくられているところというのはその後は調べておりません。ただ、青森県の六ケ所村については近いうちにプルトニウムを取り出して処理をされるということになって、恐らく九州電力を初めとして関西電力、その他が今、プルサーマルの計画をされているということでありますので、それ以上のことはわかりません。 一番(野川喜美子議員) 六ケ所村と副市長が答えられましたが、先ほど壇上で申し上げましたように、再処理施設等々の原子力発電に関するものはほとんど頓挫して行き詰まっているということを改めて申し上げておきます。今おっしゃったように、その後どこも手を挙げてはいません。現在、中間貯蔵施設が建設されているのは、最初に使用済み核燃料の受け入れをした青森県むつ市だけです。一度この類似の施設を受け入れたところは、その関連施設しか誘致できない負の連鎖が起きるのです。  多額の補償金を生み地域を活性化させるはずのこの施設に、財政が困窮している自治体が飛びつかないのはなぜだと思われますか。改めて阪元副市長にもう一度お伺いいたします。 阪元勝久副市長 いろいろとそれぞれの自治体の考えがあると思います。今、野川議員が言われたように、私は、危険があるからということではないと思います。いろいろと反対運動が全国的にはあったりするようですが、そうなると同じ市の中、町での中で争いをすることについて、いろいろとあるのではないかと思っております。先ほどから出ておりますけれども、クリーンなものかどうかというのを問題にして、アメリカでも原子力発電所は近いうちに三十基ぐらいは建てたいということを言われておりますし、それだけこれはクリーンなところが少しあるのではないかと。スリーマイル島の問題もあったわけですけれども、そのとり方によって違うのではないかと私は思っております。 一番(野川喜美子議員) 私は、本来は今回の議会で条例制定案を提出したいところだったのですが、もろもろかんがみまして、うちの会派のメンバーももう少し自分たちも勉強したいと言ってくれましたので、今度、講師をお招きして原子力発電に関する勉強を進めていきたいと思っているところです。  原子力発電は当初、一部の関係者の間では夢の発電システムと考えられていました。しかし、東海村の臨界事故やもんじゅの放射能漏れなど使用済み核燃料の処理に行き詰まっているのが現状です。  今回のように原子力発電施設に対する反対意見を唱えますと必ず言われるのが、電気の便利さを享受していながら矛盾したことを言うな、ならば電気のない生活をしろとバッシングを受けます。しかし、私たちは今、電力に関しては選択肢がほとんどありません。電力事業に関しては、ほとんど独占企業に近い状態が続いています。  しかし、科学は日進月歩です。電池パネルも随分と進化しました。折しも宮崎には昭和シェルの新世代太陽光発電システムの工場が進出しています。このように家庭用電池パネルの性能が上がり広く家庭に普及していくと、将来は電線から電気を引く光景は消えるかもしれないと、未来予想を唱えていらっしゃる方もいらっしゃいます。これを夢物語だと一笑に付されるでしょうか。先ほど述べましたように、人類はこれまで目覚ましい科学の発展をなし遂げてきました。一部の富裕層の乗り物であった車が今では一人に一台の勢いで普及しています。電話にしてもしかりです。数十年前、だれが今のこの携帯電話の普及を想像したでしょうか。発電システムにしても、将来、必ずや電池パネルまたはそれ以外の発電システムが構築されると信じます。私たちの電力享受の選択肢が広がるのです。  かつて旧南郷町でこの中間貯蔵施設の誘致問題が起きたときに、私たちは命をかけた戦いといっていいほどのものを繰り広げました。採決の日、傍聴席に座っていた私に対して、後ろのほうから「おれたちは補償金をもらって船の借金を返したいんだ。子や孫の代のことまで知ったことではない、放射能は安全だ。それなのにこいつは勉強も調査もするなというばかな女だ」と言われましたが、こんなものはまだ生易しいほうでした。あるときは、殺してやりたいとの言葉も受けました。この言葉に対して、私の夫は「僕の妻は皮下脂肪が厚いので刃渡りの長い包丁を用意してください」と申しました。  原子力発電の権威、京都大学原子炉実験所の小出先生を講師にお招きしてハートフルセンターで講演会を企画したとき、会場の予約は私自身が行いました。私はもろもろのイベントを企画しますから、イベント当日の駐車場確保がいかに大切かを知っています。会場を予約するに当たって教育委員会に出向き、当日ほかに一切何のイベントも入っていないことを確認して日程を決めました。このときに受け付けた職員の名前も今もしっかりと覚えています。  しかし、数日後にはケーブルテレビ主催の大ホールでの歌謡ショーが組まれました。行政は、歌謡ショーの予約のほうが早かったと言われました。ならばこのときに受け付けた職員は明らかなミスを犯したわけですから、私たちにわびるのが筋でしょうが、予約がダブってしまったことをわびる言葉は一切ありませんでした。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・しかしこのことで、私たちは逆に燃えて、街頭宣伝するなどの広報活動に力を入れました。当日、三百人ほど収容の会場が、立ち見が出るほどのお客様で埋められました。泣きたいほどの感動を覚えました。  当時、これほどの戦いをしていましたが、どうもお隣の旧日南市では他山の石だったように思います。この温度差は、まさしく北極とハワイほどの気候差ではないかと思うほどです。当時、これほどの思いをしながらようやく勝ち得たこの条例です。新日南市においても再度条例制定をお願いしたいと思いますが、市長の考えをお聞かせください。 谷口義幸市長 条例制定についてどう思うかということのようですが、六月の定例会だったでしょうか、坂元議員にお答えしたと思います。原子力関連施設の誘致は考えておりませんので、条例制定の必要性はないと思っております。 一番(野川喜美子議員) ありがたい言葉を受けました。私たちは、過去の戦いの経験上、やはり条例制定は必要であると考えておりますので、またそのことをお願いすることになるかと思います。  まやかしではない本当にクリーンな低炭素社会への模索を世界が続ける中、環境立県宮崎の太陽光がさんさんと降り注ぐこの日南市において、地球と私たちの子孫に対して正しく現実を直視し、まずは、勇気を持ってこれらの危険施設の立地を防ぐための条例が今、求められているのではないでしょうか。市長、観光宣言都市日南を高らかに宣言してください。  次に、南郷ファームの不法投棄について再質問いたします。  新日南市の養豚業者はどれぐらいありますか。 田原義人産業経済部長 新日南市での養豚事業者数についてのお尋ねでございますが、旧日南市で十五業者、旧北郷町で七業者、旧南郷町で二業者となっております。 一番(野川喜美子議員) 業者に対してふん尿処理費用として補助されていると思いますが、その補助金の種類と件数、さらに全体額を教えてください。 田原義人産業経済部長 新日南市でございますでしょうか、それとも須糊川一帯のことで。 一番(野川喜美子議員) 全体で。 田原義人産業経済部長 新日南市ということになりますでしょうか。  新日南市における環境対策については、旧南郷町、旧北郷町それぞれにおかれましてもいろいろと対応をとられてきたところでございます。  全体については、今の段階では正確に数字を持ち合わせておりませんので御答弁を申し上げることができません。平成十六年に施行されました家畜排せつ物法は、畜産排せつ物の野積みはだめとか、素掘りはだめですといった禁止項目が出たわけでありますが、これに対応してそれぞれの旧市町において環境対策を実施してきたという状況でございます。  なお、須糊川一帯におきましては、それぞれ堆肥舎の設備、あるいはロータリー式の乾燥施設等の整備を行っておりまして、それに対して事業費ベースで七億七千万円程度の事業を行っております。  それに対する補助はどれぐらいかということでございますけれども、国県市全体合わせて約五億円程度の補助金ということになっております。 一番(野川喜美子議員) 先日、南那珂農林振興局の職員にそのことを尋ねましたら、親切にこういう資料にして渡してくださいました。  南郷ファームに平成十六年、バイオマス利活用フロンティア整備事業に対して事業費が一億二千九百万円強、そして国庫補助が五千万円、県補助が二千万円、自己資金が約六千万円という資料をいただいています。  ここに、南郷ファームの社長が榎原の皆さんに出されたおわび文書がございます。この中の文面を見てみますと、「日ごろから汚水排水の管理には十分に指導及び目を配っておりました。しかしながら、従業員に対する私の監督が不十分であったことは言うまでもありません。深く反省しております。今後このようなことがないよう管理及び指導してまいる所存でございます」と記されています。  榎原地区の集会所での説明では、不法投棄したのはおやじですと答えられているにもかかわらず、先日出されたわび状では、再び従業員の所業であるかのような記述になっています。文面とは裏腹にとても反省されているとは思えません。南郷総合支所の数人の職員から聞いた言葉があります。不法投棄をたしなめた人物に対して社長は、自分の敷地に捨てて何が悪いのだと発言されているのです。この言葉を吐かれている社長が今後、従業員を指導していくと文書にしたためていらっしゃるのです。厚顔無恥も甚だしいとさえ思っています。  先日、十二月一日に社長と会長が書類送検されました。産業廃棄物の処理及び清掃に関する法律第四章雑則第十六条には、何人たりともみだりに廃棄物を捨ててはならないとの条文があります。さらに、第五章罰則第二十五条には、五年以下の懲役もしくは一千万円以下の罰金に処し、またはこれを併科するとあります。  今回の不法投棄は、汚水が何の処理もされずにそのまま須糊川に垂れ流されたのです。おぞましい限りです。保健所が行われている水質検査は、浄化槽から流れ出てくる処理済みの水の水質検査を実施されています。それは浄化槽で処理されている水ですから、浄化槽が機能している限り基準はクリアするでしょう。今回の南郷ファームの事例を見てみますと、河川そのものが汚染されたわけですから、時には河川そのものの水質を検査する必要があるのではないでしょうか。ここまで対応がおくれ、住民の方が通報するまで気づかずにいた行政がいかに怠慢であったかということを推断されても、これは逃れられないと思います。  榎原地区の方々に多大な犠牲を強いている現状がある以上、今後は県を含め関係機関との連携をさらに深め、必要に応じては、現在は適法とされている浄化槽と飼育頭数の基準を見直すなど、抜本的な改革が必要であると考えます。一日も早い解決を願いながら、私のきょうの一般質問のすべてを終わります。 阪元勝久副市長 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ *議事進行発言 三十四番(川口敏治議員) 今の発言は、質問に対する答弁でもありませんし、市長の考えを直接伺っているわけでもありません。それで、今の副市長の発言につきましては、議事録に残すかどうかを含めて議長の判断を待ちたいと思います。よろしくお願いします。 影山一雄議長 今の件につきましては、後で私と議会運営委員長と相談してしかるべき処置をとりたいと思いますので、それでいいでしょうか。                   [「異議なし」と呼ぶ者あり] 影山一雄議長 以上で野川喜美子議員の質問を終結し、午後一時まで休憩いたします。                   =休憩 午前十一時五十三分=                   =開議 午後 一時  六分= 影山一雄議長 再開します。 ─────────────── ○ ─────────────── *発言取り消し申し出の件 影山一雄議長 阪元副市長から発言許可の申し出がなされましたので、発言を許可いたします。 阪元勝久副市長 午前中の野川議員の後に発言をいたしました条例の件につきましては、取り消しをさせていただきたいと思います。取り下げをいたします。 影山一雄議長 お諮りをいたします。  ただいま阪元副市長から発言を取り消したい旨の申し出がありましたが、申し出のとおり許可することに御異議ございませんか。                   [「異議なし」と呼ぶ者あり] 影山一雄議長 異議なしと認めます。  よって副市長からの発言の取り消しの申し出を許可することに決定をいたしました。 ─────────────── ○ ─────────────── 影山一雄議長 午前中に引き続き、一般質問を続行します。 ○倉岡郁夫議員個人質問 影山一雄議長 十番、倉岡郁夫議員の登壇を許します。 十番(倉岡郁夫議員)(登壇) 大変お疲れさまです。議席番号十番、改政クラブの倉岡郁夫でございます。二回目の登壇でいささか緊張しておりますが、どうかよろしくお願いいたします。  質問に入ります前に、九月の政権交代から補正予算の凍結や来年度の予算の仕分け作業において、本市においても削減や廃止となった事業が出てきています。市民の高速道路にかける期待と思い、また、唯一県央と結ばれている国道、命をつなぐ道として台風のときなども市民が安心・安全に生活が送れるように災害に強い道の確保のためにも、今までの行政経験を生かされ、それぞれに国に太いパイプを持っておられる市長、副市長の方々には、今後とも予算獲得に全力を注いでもらいたいと思います。よろしくお願いしておきます。  それでは、通告に従い質問してまいりますので、明快な答弁をお願いいたします。  まず初めに、今回は六月定例会の一般質問で質問いたしました内容について再度、改めて質問したいと思います。それは、河川改修の一環で質問いたしました堆積土の捨て場の確保についてです。  前回の答弁では、関係機関と協議し検討すると言われていましたが、その後どうなったのか伺います。前回も言ったように、市内どこの河川を見ましても堆積土がたまって、少しの雨でもすぐに川幅いっぱいになっています。県土木事務所に陳情に行くと、捨てるところが確保されればすぐにでも撤去作業に入ると言われます。河川の近くで生活や農業を営む市民が安心して災害の心配なく暮らせて次の世代の後継者に託すためにも、早急な解決を図ってもらいたいと思いますがどうですか。  次に、政権交代で先が見えなくなった高速道路の工事に関連して、広渡川二号橋の工事施工不良について質問いたします。  前回の答弁では、平成二十六年開通予定に何ら問題はないということでありましたが、現在も何もされていません。解体してつくりかえるとの新聞報道もされましたが真実はどうなっているのか。改めて伺います。  市民は一日も早い開通を待ち望んで、先祖伝来の貴重な土地を提供したと思っております。  次に、これからは新たな質問に入っていきます。  まず、観光行政について伺います。  早いもので合併して新日南市になって八カ月が過ぎたわけです。市長がいつも新たな観光資源、宝の山と言われていますが、いまだにそれらを紹介する観光パンフレットがないのに驚きます。私自身、県外に行くときは必ずパンフレットを持っていくようにしているのですが、いつまでも県の観光協会や旧三市町のものではなく、新たなものをつくる考えはないか伺います。確かに、インターネットのホームページ上ではすばらしいものができていることは知っていますが、より多くの方々に日南市のよさを知ってもらうためには、非常に大事なことと思いますがどうですか。  次に、旧北郷町のときから言い続けていることで、また第五回定例会の補正予算の質疑のときにも御当地グルメ開発に関して聞いたわけですが、日南市の観光名所をシールに活用してペットボトル水を開発する考えはないか。再度伺います。  現在、全国どこに行ってもその土地の名水でつくったペットボトルが販売してあり、それぞれに観光名所のシールが張ってあって観光PR的に紹介されています。幸い日南市は森林セラピー基地に認定されたいやし効果にすぐれ、水のおいしい猪八重渓谷やしょうちゅう醸造会社が数多くあるので、官民で取り組めばきっと観光PR、宣伝効果が期待でき、あわせて経済的にも期待できると思いますがどうですか。  次に、八月二十五日に第二回目の子ども議会が開催されました。子供の目線でとらえた市政に対するさまざまな問題、例えば環境問題、温暖化対策問題、財政問題、高速道路問題、少子高齢化問題など数多くの質問が出てきたと思います。子供のころから市政にこれだけ関心を持ってもらうという点、また自分の生まれ育ったふるさとに興味を持ってもらうという点では、新日南市にとっても大変意義あるものだったと思いますが、市長、教育長の子ども議会に対する評価を伺います。  次に、何点か子供の質問の中から出てまいりました重要な問題が、その後どう取り組まれているか質問してまいります。  まず、吾田中学校の生徒が質問しました学力向上と学習環境についてですが、吾田中学校では車両の往来の激しい道路に教室が面しているので、騒音を防止するため夏でも窓を閉めての授業を受けているそうです。扇風機はついているようですが、扇風機の風でプリントが舞い出して授業に集中できず、学力向上どころではないそうです。何とかクーラーを設置してもらいたいとの質問でしたが、その後、取り組みはどうなっているのか伺います。  たしか答弁では、本年度中に市内各小・中学校の保健室、中学校のパソコン教室にクーラー設置が完了するので、今後は健康管理の面、学習充実の面から各学校の状況を十分考えながらどこにクーラーを設置していくか学校と話していきたいと言われていましたが、どうなのか伺います。  次に、油津中学校の生徒が質問いたしました学校間交流についてです。小学校同士、中学校同士の交流が少なく、もう少し各学校の代表だけでも交流の機会をつくってもらえたら、いろいろな各学校の特色について触れられ、また意見交換もできて、それぞれの視野も広くなるのではとの質問でした。その後の取り組みはどうなっているのか伺います。  たしか答弁では、日南市内の学校の代表者が集まりいろいろな意見に触れ、物の見方や考え方を広げることは大変よいことですと言われて、現在では、日南市ジュニアハイスクールわかすぎ塾を実施しているとのことでしたが、後はどうなっているのか伺います。
     次に、水道整備事業について伺います。  鵜戸中学校の生徒からの質問ですが、宮浦地区は年に何回か水道の断水があるようで、近くにコンビニもなく水を買うこともできない不便な思いをされているようですが、今後、宮浦地区においてどのような水道整備に取り組まれていくのか伺います。  たしか答弁では、宮浦地区の水道施設は、山手の河川に水源があるため、台風や集中豪雨になると水源施設が壊れたり埋まったりしてしまい、水を取り込むことができなくなっているそうです。日常的には、市の職員による巡回管理や地区の方々により水質の毎日の点検を実施してもらい、安全で安定した給水ができるように努めているとのことでしたがどうですか。  最後に、南郷中学校の生徒から出た質問で、我が校の校舎の強度、校内校外の安心・安全についてです。南郷中学校では、校舎の雨漏りが激しく、雨が降るたびに勉強に集中できない状態になっているそうです。また、学校の前の道路の交通量が多くなり、大変危険な思いをしていると質問されていましたが、その後、実態把握や現場を確認されたか。また今後どうされるか伺います。  たしか答弁では、雨漏りにつきましては、窓のサッシのすき間から雨水が吹き込んでいるので、安心して勉強できるように対応策を考えるとのことだったと思います。学校前の道路についても、標識やスクールゾーンの設置はできないか関係機関と協議するとのことでしたが、どうなっているのか伺います。  最後に、市議会に対する情報提供方法とその内容について伺います。  情報公開の最後の責任者はだれなのか。恐らく市長と言われると思いますが、新型インフルエンザが発生したときのように、マスコミ報道が先に流れ、市民からは私に電話やいろいろな質問がありました。しかし、議員として何も情報がなく、何も答えることができませんでした。しばらくしてから全員協議会で説明はあったのですが、個人情報やプライバシー保護の観点はわかるのですが、こういう緊急な場合は電話でも結構ですので最新の情報を流してほしいと思います。  また、平成二十三年四月にスタートする北郷消防出張所が旧北郷幼稚園跡地に新しくつくられるという話は、地区の集会の場でこの問題を自治会長から発表され、地区民からは旧役場横の林業会館を改修して使用するとしていた合併協議のときと話が違うがどうなっているのかと尋ねられました。私としては、何も知らされていなかったので何も答えられませんでした。地区民からは、そんな大事なことを議員が何も知らなかったでいいのかと、反対に言われました。このように、議員より先に一般市民のほうが情報を早く知っていることが最近多くなってきているように考えられます。  在任特例を設けた当初の目的は、合併してから二年間ぐらいは地元のことを見詰めるチェック機能の意味もあったと思います。市長がいつも言われる市民の代表者は議員、議会と言われる言葉に矛盾していると私は思いますがどうですか伺います。  以上で壇上からの質問を終わり、再質問については質問席からさせていただきます。(降壇) 谷口義幸市長(登壇) 倉岡議員にお答えいたします。  初めに、土捨て場の確保についての御質問です。  公共工事の際に発生する土捨て場確保につきましては、本年七月二十三日に日南・串間の公共工事に携わる国、県を初めとする関係七機関で協議検討を行ったところであります。その協議の結果は、各関係機関とも工事の際発生する土砂の処理には苦慮しているのが現状で、土捨て場の必要性はいずれの機関も認識されております。今後、土捨て場を確保するに当たって予想される候補地の選定、施設費用算定経費、林地開発等の法的手続きや環境対策、完成後の管理体制等の検討を行ってまいります。  次に、東九州自動車道建設工事施工不良についての御質問です。  広渡川二号橋上部工工事の施工不良につきましては、架設支保工を撤去する際にけたの沈下とひび割れが発生したものであります。現在、沈下、ひび割れへの対応策について専門家で構成されている広渡川二号橋上部工工事技術検討会議において検討されているところであり、対策の方針についての結論には至っていないとお聞きしております。  また、橋梁の再建費用についても、所要額の情報はありません。  開通年度につきましては、これまで国から説明を受けたことはありませんが、来年度概算要求の状況を見ますと、整備が大きくおくれるのではないかと懸念しているところであります。したがいまして、今後あらゆる機会を通じて整備の必要性を訴え、予算確保に向けて積極的な要望活動に努めてまいります。  次に、新日南市の観光パンフレットについての御質問です。  新日南市の観光パンフレットは、新年度で作成する予定であり、現在は、本年三月に県南二市二町で作成しました観光パンフレットを活用しております。  新日南市が誕生しさまざまな観光資源がある中で、各地域の特徴を生かしたパンフレットを作成し、効果的な観光情報の発信に努めてまいりたいと考えております。  次に、観光宣伝用ペットボトルについての御質問です。  議員仰せのとおり、本市の観光名所をシールにしてペットボトル水に張りつけることにより観光宣伝効果や経済効果があると考えております。今後、各関連機関と研究してまいりたいと存じます。  次に、子ども議会についての御質問です。  本年度の子ども議会は、新日南市になって初めての子ども議会であり、市内の小・中学校もふえ、各学校の代表者二十七名の子ども議員の参加により、八月二十五日に開催したところであります。子ども議員からは一人一人熱のこもった貴重な意見や提言をいただき、やる気と熱意がひしひしと伝わってきたところであります。小・中学生が将来の日南市の姿を真剣に考えていたことに対して感銘を受け、精いっぱい耳を傾け、誠心誠意答えさせていただきました。参加した子供たちにとっても、この市議会の議場の演壇に立って自分の意見が発表できたことは貴重な体験となり、生涯にわたって大きな財産になったのではないかと思います。  今後も将来を担う子ども議会の意見も参考にしながら、このふるさと日南市をみんなが住みたくなるまち、住んでよかったと思えるようなまちにするため、鋭意努力して活気あふれるまちづくりに取り組んでまいります。  次に、水道整備事業についての御質問です。  合併に伴い広域化したことにより、より合理的で計画的な施設の整備と、その基礎となる運営基盤の強化を図る必要があることから、総合計画の中で目指すべき将来像を描くとともに、その実現のための方策等を含めた水道ビジョンをあわせて作成しているところです。したがいまして、宮浦地区の水道整備事業につきましては、この中で検討してまいります。  次に、議会に対する情報提供についての御質問です。  初めに、新型インフルエンザの最初の発生状況の報道につきましては、御存じのように日南市内の発生が当時、宮崎県初ということもあり、県庁において知事が六月十八日午前零時十分に記者発表を行い、報道機関に公表されました。  本市では、午前零時十五分に私を本部長とする日南市健康危機管理対策本部会議を開催し、基本的対処方針を決定後、直ちに正副議長に御報告申し上げたところであります。また、議員の皆様への報告につきましても御相談申し上げました。議員の皆様には、六月議会の開会日である六月二十二日に改めて全員協議会において発生状況等を御報告させていただいたところであります。(降壇) 安野喜宏教育長 倉岡議員にお答えいたします。  子ども議会についての御質問です。  子ども議会は、日南市の将来を担う子供たちに市政を身近に感じ、関心を持ってもらうとともに、ふるさと日南市を誇りに思い大切にする心を育む子供たちが育ってほしいという願いを持っています。  子ども議会では、子供たちの目で日南市を見詰め、住みよいまちをつくるためにはどんなことをすればよいのかについて一生懸命考えた子供たちの意見がありました。どの子ども議員の質問の内容もよく考えられたものであったと思っております。また、答弁に聞き入る子供たちの真剣なまなざしに心を打たれ、感動を覚えたところであります。九月議会でも申し上げましたが、引率した先生方や保護者の方からも、緊張している中で頑張る子供たちの姿が見られた、子供が家で見るよりたくましく見えたという声などがありました。参加した子供たちにとって、この議場での体験は、議会の仕組みを知るだけでなく、生まれ育ったふるさとを大切にし、誇りに思う気持ちやふるさと愛の心を育む貴重な財産になると思っております。  次に、子ども議会におけるクーラーの設置であります。  学校施設におけるクーラーの整備につきましては、本年度で小・中学校の保健室に設置が終了したところであります。この後、クーラー未設置の小学校コンピューター教室への整備を予定しております。なお、今後、学校のどの箇所にクーラーを設置していくかにつきましては、学校と十分協議してまいりたいと思います。  次に、小学校同士、中学校同士の交流についてです。  日南市では、市内の小・中学校の児童・生徒が集まっての交流が可能な限り行われるように配慮しており、さまざまな機会を設けております。市内の中学校生徒会が集まって運営しているわかすぎ塾では、生徒みずから積極的にあいさつ運動に取り組んでおり、中学生が小学校に出向いて交流あいさつを展開している学校もあります。読書教育では、小・中学校間で読書郵便を行い、お互いの読んだ本の紹介とともに読み聞かせ等の交流も深めています。  先日は、日南市総合文化祭をまなびピアで実施し、市内全小・中学校が絵画や工作、自由研究を持ち寄り、展示されたお互いの作品を鑑賞し、文化面での交流を行っております。  小村寿太郎国際塾では、市内で希望する小・中学生が週二回集まり、英語や国際理解教育を通してともに学び、交流する機会を設けており、十月に実施したハローウィーンパーティーには、市長を初め多くの子供たちや保護者が参加し交流を深めたところです。  伸び伸び食育事業では、親子料理教室を開催し、市内で希望する小・中学生と保護者が集まり、郷土料理をつくりながら交流を深めております。このように、市教育委員会ではさまざまな交流の機会を設け、学校間交流事業の拡大を目指しているところです。  次に、南郷中学校の校舎の強度についてです。  南郷中学校は昭和三十七年度に建設され、昭和五十八年度には校舎の大規模改修を行い、教室の床、窓枠等を取りかえたところであります。また、平成十八年度には校舎等の耐震調査を行い、本年度中に完了すべく耐震補強工事を行っているところであります。校舎、体育館の雨漏り対策についてでありますが、台風等の影響で過去にも体育館、教室等に被害が出ており、その都度補修等の対策を行ってまいりました。  次に、学校前の道路交通安全につきましては、朝の通勤等の車がスピードを出して危険でありますので、標識やスクールゾーンの設置等、学校や保護者と協議し、警察及び関係機関に要望書提出の準備をしているところであります。 福山敏夫消防長 倉岡議員にお答えいたします。  北郷消防出張所設置場所の変更についての御質問です。  北郷消防出張所は、合併協議では林業会館に設置の予定でありました。合併後に、消防車両の出入り口等を検討した結果、北郷幼稚園跡地に決定したところです。今回の変更は、北郷総合支所を中心とする同一敷地内であったため、議会には報告しておりませんでした。御理解を賜りたいと存じます。 十番(倉岡郁夫議員) 再質問に入らさせていただきます。  まず、堆積土捨て場の確保について伺います。  市内に捨て場的なところはあるのか伺います。昨日、杉富議員の質問に、戸高川についてはすぐに発注すると答弁されましたが、捨てるところは確保されているのか伺います。 野邊泰弘建設部長 堆積土砂について、市内に捨て場はあるのかという御質問が一点目だったと思います。  まず、工事で発生しました残土の処理についての現状について御報告申し上げますけれども、国、そして県及び市の発注しました工事の残土処理状況を申し上げますと、発注機関それぞれの工事発注時期や発生土量などの情報交換を行いながら、発生土の有効利用をして行う処理が一策ございます。それとまた別に、受注者が自社の土捨て場に処理する方法等がとられておりますが、議員のおっしゃいましたような公共的意味合いの土捨て場というのは市内には存在はしておりません。  また、二点目の戸高川の河川しゅんせつについての御質問でありましたけれども、この土捨て場先の問題につきましては、受注した業者とその捨て場先の話し合いを今後持っていきたいと考えております。 十番(倉岡郁夫議員) それならば、戸高川の捨て場はまだ決定していないということですか。 野邊泰弘建設部長 そのしゅんせつ土砂を捨てる場所についてはまだ具体的には確定いたしておりません。 十番(倉岡郁夫議員) 質問の方向を変えますけれども、今、新羽山橋の工事をされておりますが、先ほど残土という処理を別な方向で考えると言われました。この新羽山橋の残土はどこに持っていっているか御存じですか。 野邊泰弘建設部長 県工事によります新羽山橋の残土処理策ということでありますけれども、私は詳しくはお聞きしていないんですが、有効活用できる部分についてはそれなりにほかの現場での活用を行っているものもあると聞いております。しかし、詳しいことまでは聞き及んでおりません。 十番(倉岡郁夫議員) なぜこの新羽山橋の残土のことを聞いたかといいますと、前回、六月に一般質問してから半年たっております。関係機関と協議して捨て場的なところを探すと答弁をされておりましたが、この新羽山橋の残土は風田の山奥のほうに運んで行っております。それと、北郷の一之瀬川あたりにも捨て場的には確保できるのではないかという話を聞いたことがありますけれども、そういうことも半年もたっているのに全然協議はされていなかったのですか伺います。 野邊泰弘建設部長 検討の協議ということでありますけれども、本当に申しわけございませんが、そこまでの協議は行っておりませんでした。済みませんでした。 十番(倉岡郁夫議員) 先ほど言ったように、河川の近くで農業などを営んでいる市民は、台風の時期などは河川のはんらんが一番怖いわけです。現状のままでは堆積土がいっぱいたまっておりまして、雨が降るたびに水害の心配をしなければなりません。一日も早い検討をお願いいたします。  それと、県も予算削減をしてくると思いますが、政権交代の影響で管理担当の違いが出てきてなかなか予算の確保が難しくなった場合、管理担当は違うとは思いますが、市の単独予算でこの撤去作業はできないものかどうか伺います。 野邊泰弘建設部長 お答えいたします。  やはり管理部分が明確にされている場合におきましては、その管理者のほうで対応すべきことと思っております。 十番(倉岡郁夫議員) できないということだろうと思います。  次の広渡川二号橋の施工不良について伺います。  まだ解体するかどうかはっきりしていないということですが、今の工事の現状を解体するとしたら、予算はどのぐらいかかるか試算をされたことがありますか伺います。 野邊泰弘建設部長 橋梁の再建費用についての検討ということでございますけれども、先ほどの市長答弁の中にもありましたが、これに関する所要額の算定については行っておりませんし、まだそういった情報もございません。 十番(倉岡郁夫議員) 仕分け作業によりますと、北郷―日南間工事予算は二億円から三億円ぐらいになると思いますが、もし解体という話になれば、この橋だけで二億円は使うと思いますので、まだまだ開通が先に延びる可能性が出てきていると思います。何回もほかの同僚議員が聞いておられますが、市として明快な開通年度の説明を受けられたことがあるのかどうか伺います。 野邊泰弘建設部長 東九州自動車道の開通年度について詳しく聞いたことはあるのかということでございましたけれども、国のほうから東九州自動車道清武―日南間の開通がいつという詳しいお話はまだ伺ったことはございません。午前中の坂元議員にもお答えしたのですけれども、あくまでも平成二十六年度と申しますのは県の目標でございますので、そういうところで御理解賜りたいと思います。 十番(倉岡郁夫議員) 予算的には二億円から三億円しか北郷―日南間はついていないわけです。今、工事が着々と北郷の大藤温泉前あたりは進んでいるわけですが、途中で切れた場合に、今している作業の残りはどうなるわけですか。 野邊泰弘建設部長 来年度の予算が低いということに対する工事の影響ということであろうと思います。  現在発注している工事については当然契約をして着工しているわけですから、完成するまでは当然そのままやっていただけるものと思っております。それ以降のことにつきましては、また国土交通省等々の情報を今後入れていきたいと思っております。私どもではそういった情報までは把握しておりません。 十番(倉岡郁夫議員) 私がそのことを聞いたのは、今、温泉の前あたりが大藤バイパスの高さまでかさ上げ工事をされております。一番水害で心配しているところがかさ上げ工事にかかってきております。予算がなければ、かさ上げしたままで草山のような状況になってくる。農家の人たちはそれを一番心配しております。埋めた分だけ水の量が多くなるということになると思いますので、そこらあたりは十分検討してもらいたいと思います。  観光のほうに移ります。  新年度に観光パンフレットを作成すると、先ほど市長は答弁されました。市長が観光は大事、新たな資源がたくさんある、私は観光を大事にすると何回も言われますけれども、合併協議のあたりからこの三市町が一緒になればこれだけの観光資源が出てくることはわかっていたと思います。なぜこれだけパンフレット作成にそう時間をかけられるのか私にはわからないんです。当初は市の旗や市の鳥、もろもろが決まってからぱっとつくられるのかと思っておりました。今の答弁では新年度になってから作成すると言われますが、どうしてそこまでおくらせなければいけないのかお聞きいたします。 田原義人産業経済部長 どうしておくらせているのかという話でございますが、当然、予算のこともあります。それと、先ほども言いましたように、今までのような観光パンフレットだけでもまずいと。したがって、縦ぐし横ぐしを通した観光パンフレットをつくりたいといったこともございまして、今、関係団体や関係機関の専門家等とも協議をしながら、旧各市町の関係者とも話ししながら進めているということで御理解いただければありがたいと思っています。 十番(倉岡郁夫議員) 今までのパンフレットはこういうパンフレットです。先ほど言いましたように、県外に出るときは私はこうやって持って行っております。せっかく合併したのだから、インターネットで載せられている各地の道でたどっていけばわかるようないいパンフレットをぱっとつくることはできないのかと思います。  きのうの豊倉議員の答弁にありましたように、二月の春季キャンプにはシャトルバスとかを準備している。一番大事な観光パンフレットをなぜつくらないのか。私は早急につくるべきだと思うのですが、市長、どう考えられますか。 谷口義幸市長 先ほど申し上げましたように、現在、県南二市二町で作成しましたパンフレットを活用いたしております。ですから、新年度の予算できちんとしたものをつくって皆さんにもそのときは改めてお願いしたいと考えております。 十番(倉岡郁夫議員) 県南二市二町のパンフレットと言われますけれども、串間市を合わせた県南のパンフレットで、北郷、日南、南郷のエリアは一ページぐらいずつしか載っておりません。せっかく合併したのだからぱっとつくるべきだと私は思います。新年度でつくると言われますのでこのぐらいでとどめますが、散策マップも谷口議員が聞かれましたけれども、同じくこれも新年度でつくるということですのでよろしくお願いしておきます。  企業誘致、日南いいものファンクラブというパンフレットも同じく次年度でつくる考えなのか伺います。 長鶴浅彦総務部長 お答えいたします。  いいものパンフレット等につきましては現在、旧日南市が作成していたものを改訂するということで作業を進めております。  もう一つつけ加えさせていただきますと、観光パンフレットよりちょっと値段が張りますのでむやみには配れませんけれども、旧三市町余すことなく観光資源から物産から入れた市勢要覧もつくっております。当面必要なところには、その活用も図りながら宣伝をしてまいりたいと考えているところでございます。 十番(倉岡郁夫議員) ペットボトルのことを聞きます。  先ほど産業経済部長は今後研究するといわれましたけれども、三カ月前にも聞いたわけですが、研究されるのであれば民間と協議されたことはあるのですか。 田原義人産業経済部長 民間と研究したことがあるのかという話でございますが、はっきり申し上げまして民間と直接的に話し合いをしているということではございません。ただ、民間の方がどんなものを出されているのかということ等について研究して、まずは把握する必要があるといった観点からそういった調査をしております。  ただ、その調査をする中で、ペットボトルということも重要ですけれども、日南市の状況を見てみますと、非常にしょうちゅう等が多いということ等もございます。今そういったことをやっていらっしゃるところもありますが、できれば統一してできないだろうかといったこともあわせて研究をしているといった状況でございます。 十番(倉岡郁夫議員) 一言でつくるかつくらないか、イエスかノーかだけ聞かせてもらうと。 田原義人産業経済部長 今の質問は、行政としてつくれと言われるのかどこでつくれと言われるのか意味がわからないところもあるんですけれども、私どもとしては、こういった種類のものについてはぜひ民間主体でやっていただきたいと思っております。 十番(倉岡郁夫議員) 次に行きます。子ども議会を今後継続されるのかどうか。 村田豊年教育次長 子ども議会を継続するかという御質問でございますが、継続するつもりでおります。 十番(倉岡郁夫議員) それとはまた別に、全国的にも男女共同参画社会とよく言われますが、女性の意見を聞く機会の場として女性議会を多くの自治体が取り上げております。この女性議会をする考えがあるかないか伺います。 影山一雄議長 暫時休憩します。                    =休憩 午後一時五十六分=                    =開議 午後一時五十六分= 影山一雄議長 再開します。 長鶴浅彦総務部長 ただいま議員から質問のありました女性議会は、過去にそういう経験もございますので、今後、子ども議会の状況、そして、日南市のいろいろな行政の安定を見た上で検討したいと思います。 十番(倉岡郁夫議員) 吾田中学校のクーラーのことを聞きますが、つけるかつけないかだけお答えください。 村田豊年教育次長 吾田中学校にクーラーをつけるかつけないかということでございますが、吾田中学校だけという限定はできませんので、先ほど教育長が申し上げましたように、今後検討してどこにつけるかということを協議していくということでございます。
    十番(倉岡郁夫議員) 子ども議会が終わってから二カ月、三カ月過ぎたわけですが、まだ協議中ということですか。 村田豊年教育次長 協議中かということでございますが、検討をしていきますということでございますので、意味の取り違えのないようによろしくお願いいたします。 十番(倉岡郁夫議員) 宮浦の水道の件ですが、あのときの答弁を聞いておりますと、いつでもどこでも安心で安全な水を目指して本年度中に日南市全体の水道計画をつくると言われておりましたが、この計画はどうなっているのか伺います。 野邊泰弘建設部長 水道ビジョンについての御質問でございますけれども、現在、市民の方へいろいろとアンケートをとっている状態でございまして、利用度であるとか、また今後、水道に対する御意見等をお聞きしている状況でございます。  なお、この計画につきましては本年度いっぱいで策定する予定としているところでございます。 十番(倉岡郁夫議員) わかりました。  南郷中学校の問題をいろいろ聞かれたと思いますが、南郷中学校の道路の問題、校舎の問題を、阪元副市長はそのときの当事者としてどう考えられますか。 阪元勝久副市長 お答えさせていただきます。  道路の問題につきましてはいろいろと複雑な問題がありまして、誠意を持ってほしいということもありました。公安委員会とも話をしておりますが、もともとバイパス的につくったということでなかなか規制ができないということもあります。今のところ、お願いはしておりますが、先ほど市長から答弁がありましたようなことで、今後は朝や夕方の下校、登校の時期にどうにかならないかという問題も含めて、また公安委員会、警察ともお話しさせていただきたいと思っております。 十番(倉岡郁夫議員) わかりました。  それと、教育委員長、吾田中学校、油津中学校、南郷中学校の子ども議会に対しての教育委員長の立場で見解をお願いいたします。 梅田明人教育委員長 お答えいたします。  教育委員会は、学校教育に対する業務の大きな柱としましては学習環境の充実、そして、学習活動あるいは指導の充実を図るということが大きな柱であると思っております。そういう認識に立って学習環境の充実につきましては、私ども教育委員としても計画的に充実を図っていく努力をしたいと思っております。  そして、油津中学校の学校間交流は、児童・生徒たちにとっては大きな体験になると思います。心を広くする、あるいは視野を広くするという面にも役立っていると思います。教育委員会と学校との知恵を出し合いながら、こういう事業を進めていきたいと思っております。 十番(倉岡郁夫議員) どうもありがとうございました。これが子供たちの本当の生の声ですので、前向きに早急に検討してもらいたいと思います。  最後に、徳尾議員も質問されましたが、北郷の教育課、水道分室の統合の問題は何も知らされないままに話が進んでおります。もう一度、今後、この統合、分室問題をどう考えられるのか伺います。 長鶴浅彦総務部長 今回の組織等の見直しに関連する御質問でございます。さきにもお答えしたかと思いますが、今回の見直しの背景につきましては、これまで言いましたように十年間で人員削減を行っていくという大前提のもと、行政の効率化、スリム化も図ります。このことについては、合併時点でも市民の皆様にもお話し申し上げてきたところでございます。  そういう中にあって、私どもが今回進めておりますのは、あくまでも住民に影響のないように行政の効率化が図れる分野について組織の改編等を考えていこうということで五月から既にスタートさせまして、申し上げておりますように十月ぐらいまで内部の検討をずっと図ってきたところでございます。  内部の方針等について固まりましたので、これにつきまして今後、地域協議会が開かれております。そこでお話しを申し上げるということでございます。そして、地域協議会の皆さんのお話を聞くと同時に、一方では今議会の最終日に皆様方に内容等について御報告申し上げて意見をお伺いする。その上で、最終的に私どもが再度調整するべきところは調整していく。  そうした上で、来年目指しますのは、三月定例会に組織関係の条例等の改正の必要が出てくれば、その段階で議案として御提出申し上げるという形です。段階を踏む途上において職員の中で私どもいろいろ協議してまいりましたので、私の察するところ、そのときの話が外に出ていったのかと考えております。  ですから、外に対して正式にお話し申し上げたのは、十二月二日の北郷地域協議会が初めて意見を伺った場所と。そして、今月十六日に南郷地域協議会で説明しお話を伺うという段取りでございますので、皆様方についても適切に御報告し、内容等を説明申し上げながらしっかりと御意見をお伺いさせていただきたいと考えておりますので、その節はよろしくお願い申し上げたいと思います。 十番(倉岡郁夫議員) 今、部長が言われました十年間の人員削減があくまでも目標だと私は思っておりますが、なかなか情報が流れてきませんでしたので、これも住民が先に知っているような状態が続いておりました。住民サービスが低下しないように、また、人員削減ができるだけ多くできますように、私は期待していきたいと思います。  以上で私の質問を終わります。 影山一雄議長 以上で倉岡郁夫議員の質問を終結します。 ○中尾貞美議員個人質問 影山一雄議長 次は、十六番、中尾貞美議員の登壇を許します。 十六番(中尾貞美議員)(登壇) 十六番、改政クラブの中尾でございます。個人質問をさせていただきます。市当局の明快な御答弁をよろしくお願いいたします。  一項目め、市営住宅の建設促進についてであります。  吉野方地域には今までに山村定住住宅等を建設していただきまして、地域の活性化が図られてきましたことを地区の方々は大変喜んでおられます。また、県道改良も進み、住宅地域としては市街地にも近くなり、静かで快適な大変住みやすいところでもあります。現在はどこでも農山村の活性化が叫ばれておりますが、今後はいかに農山村を守っていくのかが一つの課題ではないかと思われます。農山村に人が住まない状況になれば、活気が失われ人が住まなくなり、やがて荒廃していくのではと今後考えられます。  また、吉野方地域は飫肥地区の山手側にあり、日南市の水道の源泉ともなるところで日南市としても大変重要な地域でもあります。今のままで手をこまねいておりますと、人口の減少は進むばかりで、近い将来、地区に活気も失われ、水源の源である森林を守ることも難しくなってくるのではと心配されます。そういった状況を打破し活気を取り戻すためにも再度、地域や学校を守る対策として市営住宅の建設は考えられないかお尋ねいたします。  二項目め、太陽光発電の推進についてであります。  新聞の岬太郎の中で太陽光発電が取り上げてありました。その中で、自治体が連携、太陽光発電を導入する取り組みに国が補助金を出す方針を決めた、日照時間の長い県南地域こそ太陽光発電の適地だろう、昭和シェルソーラーとの連携で一大基地をつくり雇用を創出したいとありました。現在は雇用の場も厳しく、働く場所もなかなかないと言われておりますが、この太陽光発電の取り組みについては市はどのように考えておられるのか。具体的に一つの目標として、働く場の確保を図ることでもぜひ必要であるとも思われますがどうお考えか。積極的に取り組むことはできないのかお尋ねいたします。  三項目め、農業の推進についてであります。  猿害対策についてお尋ねいたします。現在、吉野方地域では県営圃場整備事業も今年度が換地処分ということで完成の年度となっております。その中で水田の有効活用を図ろうと稲作後の転作作物としてカボチャを栽培しようということで七名の方が取り組まれました。そういった中で水田の環境づくりが進められておりますが、その中で猿対策をもう少し図れないかということが言われてきております。市としてはこういった農業の推進ということで地域が取り組まれているのですから、猿対策をもう少し広げていただくことができないのか。吉野方地域には、以前は二、三匹ぐらいの猿しかいなかったのですが、現在は三、四十匹ぐらいが見受けられるようにも思われます。このことについては、市としては具体的な対策を打ち出すことはできないのかお尋ねいたします。  農業と地域づくりについてであります。  以前の新聞に、坂元地区集落点検というのがあり、今後、過疎、不便、高齢化点検ということで逆境を逆手にとる地域づくりを考える必要があるという記事がありましたが、まさにそのとおりだと思ったものであります。  確かに、現在は、農業を守るためのさまざまな政策が打ち出されてきておりますが、いざ農業に携わろうとするといろいろな課題が出てくるのではと思います。吉野方地域でも今回、圃場整備事業が完了したということで、稲作後にカボチャ栽培を推進しようということで七名の方が取り組まれたと聞いております。その中でも若い方は一名ということで、まず、若い方が取り組まないという状況であります。新聞にもありましたように、坂元地区には棚田オーナー制度のほか坂元若衆会という組織もある。日南市中心部に住む三十代後半、五十代の十二名が土曜、日曜に戻って実家の農作業に従事している。この若衆会が近い将来、農作業の担い手になる可能性があるのではとありましたが、このことにありますように、いかに地域づくりを活発化するのかが地域を守ることに結びつくのではと思われます。育成・確保は非常に重要であると認識しておりますが、このことをどのように思われ、農業後継者の育成については今後どのような対策を講じられるのかお尋ねいたします。  四項目め、林業の推進についてであります。  今回、飫肥杉課では、さまざまな事業の取り組みを考えておられると聞いておりますが、具体的にはどういった内容があるのか。飫肥杉の価格低迷を打破する方法は何か考えられないのか。今のままでは林業を積極的にやる方はいらっしゃらないようにも見受けられますが、どのような対策があるのかお尋ねいたします。  飫肥杉見本林の設定についてであります。  吉野方地区には約三百ヘクタール程度の市有林や分収林があるのではと思われます。その中で七、八十年生ぐらいの直営市有林があり、恐らく飫肥町時代からのものかもしれませんが大変すばらしいものでありますが、こういった市有林を見本林として残すような対策は考えられないか。この場所はくぼ地でもあり風の影響も少ないところで、木材の成長にも大変よいようにも思われますが、市の見本林として残すことは考えられないのかお尋ねいたします。  林道及び作業道での舗装充実についてであります。  今回、森林組合が行う事業の中で、林道開設及び舗装事業の充実が取り上げられていると聞いております。現在は木材の値段も芳しくなく、開設した林道や作業道が使われることもまれで、状況が悪くなってきております。森林の効率化を促すために、例えば利便性を図るためにそういったところを再度改良し、舗装するようなことはできないのかお尋ねいたします。  五項目め、人口対策についてであります。  今回、衆議院議員選挙が行われ、民主党が圧勝したが、その中でも子育て支援策を強く訴えられたと思います。私たちの地域でも同じで、まさに子供がいないという状況ということが言われてきており、この支援策については大変ありがたい施策と思われますが、そういった施策拡大はどのように推し進められていくのか。今のままでは地方や地域は子供のいない世代がほとんどであり、この状態が続くと田舎は人が住まない状況が生まれてくるのではと思われます。中山間地域の人口対策は今後特に必要になってくると思われますが、具体的な対策はどのようにお考えかお尋ねいたします。  六項目め、小村寿太郎侯の再認識についてであります。  今回、NHKで「坂の上の雲」が始まり、途中から小村寿太郎侯の出番もあると聞いております。その「坂の上の雲」をPRし、時代風景を知ることで日南市民にも小村寿太侯のすばらしさを再認識していただくことは大事かとも思われますが、日南市としてその対策及びPRを図れないのか。市民に広く知っていただくことも大事と思われるが、小村記念館の館長さんに小村侯の出番はことし末になるのではと聞きました。そのようなことを確認し、市民に知らせるべきと思うがどのようにお考えかお尋ねいたします。  七項目め、食べあるき・町あるき事業等の関連についてであります。  食べあるき・町あるき事業を発信することで、四月から十月三十一日までに合計一万一千名の方が食べあるきに来られたということで聞いておりますが、このことを契機として安くてうまいB級グルメを打ち出して、さらにまちおこしの主役としては考えられないのか。なぜならば、食べあるき・町あるき事業の充実を図ることはもちろんでありますが、日南市の食材を使ってのまちおこしもできるのではと感じられたからであります。食べあるき・町あるき事業を推進し、さらに安くてうまいB級グルメ、そして飫肥城と小村寿太郎侯、日南海岸と南郷の海と北郷の森林セラピー基地を売り出せば、日南市に来たい人はもっと多く集まるのではと。また、「海幸山幸」の観光列車もPRすればさらに行きたいまち日南になるのではと思われますが、そういった具体的対策は打ち出せないのかお尋ねいたします。  八項目め、歴史的環境形成総合支援事業についてであります。  旧飯田病院跡については、歴史的環境形成総合支援事業としての区域の範囲のとらえ方はどのようになるのか。該当するのか。また、コア事業として歴史的風致形成建造物の復元、修理、買い取り、または移設という項目があるが、復元、修理、買い取りではどのように計画されるのか。なお、事業の対象区域として市町村が作成し、国の認定を受けた歴史的風致維持向上計画の重点区域とあるが、どのように考えておられるのか。どこまで進んでいるのか。どういったところでどの区域なのかお尋ねいたします。  九点目、各種施策の対応についてであります。  五百祀神社での屋根がわら復旧対策に伴うふるさと納税基金制度についての事業はどういった状況か。  旧山本猪平邸前の電柱移設に伴う事業はどこまで進んでいるのか。  板敷の仮屋橋の施工年度は何年度の予定になるのか。  上板敷の上水道計画の見通しはどのような状況なのか。  吉野方工業団地裏の土砂どめ工の設置はどのような状況か。  酒谷川の向田付近の施工年度については、昨年、日南土木事務所が予算要求されると聞いておりました。上の市道は再び亀裂が入っているが、今後の予定はどうなるのか。  元狩倉日南線の永吉―山本間の事業着手については、十一月二十四日に県本課に要望に行き、今後検討されるともお聞きいたしました。一時期、本年度測量にかかるのではともお聞きしたことがありますが、今後の予定はどのようであるのか。  本狩倉日南線の永吉交差点は信号機が設置されると聞いたが、いつごろに設置される予定なのか。  西ノ村倉掛線の市道延長についての市道昇格でありますが、前回は、検討することでお答えになっておられます。県道と県道を結ぶ道路で途中人家もあり、四メートル幅員もありますので市道昇格には問題ないと思われますが、市道昇格はできないのか。  大平線の橋梁施工年度は何年度を予定されているのかお尋ねいたします。  以上で壇上からの質問を終わります。(降壇) 谷口義幸市長(登壇) 中尾議員にお答えいたします。  初めに、農山村の地域及び学校を守る対策についての御質問です。  農山村地域につきましては、過疎化、高齢化による人口の減少や後継者不足、交通手段の確保などさまざまな分野において取り組むべき課題があり、その対策を総合的に推進することが重要であると考えております。議員御提案のとおり、農山村の人口減少対策として市営住宅等の建設は手法の一つと考えます。市営住宅等の建設、建てかえ、改修につきましては、現在策定中の総合計画の中で目指すべき将来像を描くとともに、住宅マスタープラン及びストック総合活用計画において市内全域を総合的に判断し、検討しているところであります。  次に、太陽光発電の推進についての御質問です。  議員御案内のとおり、宮崎県は太陽光発電の適地であり、県がことし三月に策定いたしましたソーラーフロンティア構想におけるメガソーラー全県展開プロジェクトといたしまして、都農町の元リニアモーターカーの実験施設や昭和シェルソーラー清武工場に太陽光発電所が建設されることとなっております。  また、ことし十月には、ソーラー産業育成・集積プロジェクトといたしまして企業誘致や雇用拡大を目的とした宮崎県太陽電池関連産業振興協議会が五十九の県内外企業団体により設立され、本市も加入したところであります。  国におきましても、太陽光発電の全量買い取り制度の検討がなされており、太陽光関連産業は全国的にも大変注目を浴びているところでありますので、県及び関係機関等と十分連携をとり、関連産業誘致に取り組みたいと考えております。  次に、野猿対策についての御質問です。  個体数の増加につきましてはあらゆる要因が考えられますが、人工林が増加したことにより木の実などが減少し、えさを求めて人里の農作物に被害を及ぼしている状況であります。このことにより栄養バランスもよくなり、繁殖力が大きくなったことが大きな要因であると考えられます。そのため、市におきましてはその対策といたしまして、実のなる木の植栽や広葉樹林の拡大に努め、山に戻す取り組みを行っております。また、適正な個体数に調整するため、引き続き野猿対策特別班による駆除や大型囲いわなによる捕獲を行い、あわせて電気さくや防護ネットの設置による自衛策の推進や野猿の近寄らない環境整備を進めてまいります。  次に、農業と地域づくりについての御質問です。  昨今の地域農業を取り巻く情勢は、担い手の減少や過疎化、高齢化の進行などさまざまな課題を抱えております。  市といたしましては、このような状況を踏まえ、地域農業を担う集落営農の推進や農業生産法人の育成に努めるとともに、中山間地域の活性化を図るため、中山間地域等直接支払い制度事業を活用して、自分たちの地域はみずからが守るという意識のもと、活性化に努めてきたところです。  具体例を申し上げますと、下方地区の農産物直売所を核とした集落営農の取り組み、殿所地区の農業生産法人を中心とした農地集積による野菜栽培などいずれも集落全体の取り組みとして成果を上げているところです。今後ともこのような取り組みを地域に広げていき、地域農業の活性化に努めてまいります。  次に、飫肥杉課の取り組みについての御質問です。  飫肥杉課の取り組みの主なものを申し上げますと、まずPR事業として十一月七日、八日に開催されました宮崎やまんかん祭りにおいて杉コレクションや飫肥杉商品発表会などを実施いたしました。飫肥杉商品化促進としまして、オフィス家具メーカーの内田洋行と共同開発してまいりました飫肥杉製家具も商品化が決定し、来年一月からの全国販売に向けて展示会を開催いたしております。また、油津駅待合室の改装や市役所内の木質化など、公共施設の木質化に努めているところであります。  次に、飫肥杉の価格低迷に対する方策につきましては、需要の拡大を図ることが最も重要であると認識いたしておりますので、飫肥杉キャラバンの実施や商品開発、さらには新たな販路開拓、需要の拡大に努めていくことが木材価格のアップにもつながると考えております。  次に、飫肥杉見本林についての御質問です。  現在、吉野方市有林約三百ヘクタールにつきましては、平成二十一年度から二十三年度にかけてふるさと雇用再生事業により、造林、間伐、長伐期施業、遊歩道整備など一連の作業を実施しております。今後、見本林として面積やそのあり方について検討してまいります。  次に、林道・作業道の整備についての御質問です。  既設の林道・作業道で、森林整備上重要な路線や山地災害を誘発するおそれのある路線の改良につきましては、現在のところ行っておりませんが、その必要性は十分認識いたしております。今後、県及び森林組合と協議しながら検討してまいります。  次に、中山間地域における人口対策についての御質問です。  中山間地域におきましては、人口減少と少子高齢化が並進し、集落機能の弱体化や農林業の後継者不足などさまざまな課題があります。人口対策につきましては、そこで暮らす住民の生活基盤の整備や地域資源を生かした魅力ある地域づくりが必要であります。そのため、地域に応じた生活基盤を整備するとともに、農林業の担い手の確保や本市が独自に取り組んでおります日南いいもの発信事業による他地域からの定住人口の増加などに取り組んでおります。  また、集落機能の維持や伝統文化の継承という観点では、魅力あるまちづくり実践事業による地域内の環境整備等への補助制度や県の中山間盛り上げ隊による共働作業などへの人材派遣事業につきましても、自治会等を通じ積極的に活用していただくよう引き続きPRに努めてまいります。  あわせて、地域住民みずからがさまざまな角度から地域を守るといった考え方に立ち、常日ごろから地域内での交流を深めていくことも大切であります。  次に、小村寿太郎侯についての御質問です。  今月から始まりましたNHKスペシャルドラマ「坂の上の雲」に登場する小村寿太郎は、数々の功績を残し日本の歴史に名を刻む偉人でありますことは御承知のとおりであります。今回、このドラマを通じて歴史的背景を市民の皆様に知っていただくことは、小村侯を再認識していただく貴重な機会であると考えております。したがいまして、ホームページ等で紹介し、市民の皆様を初め多くの方々に本市が誇る小村寿太郎侯を紹介してまいります。  次に、食べあるき・町あるき事業等に関連した御質問です。  飫肥の食べあるき・町あるき事業は、御存じのとおり県内外のたくさんの観光客の皆様に御好評をいただいております。また、議員仰せのとおりB級グルメなど地元の食材を活用した安くておいしい料理を観光客に提供できれば、さらににぎわいを創出できるものと考えております。現在、商工会議所と連携して新御当地グルメを来年三月をめどに開発を行っており、これらを活用してまちおこしをさらに進めてまいります。  次に、旧飯田病院についての御質問です。  六月定例会でもお答えしましたとおり、旧飯田医院を整備するために歴史的環境形成総合支援事業の導入を検討してまいりました。しかし、昨今の厳しい財政状況の中、現時点では事業導入は困難であると判断しております。御理解を賜りたいと存じます。  次に、五百祀神社についての御質問です。  六月定例会でお答えしました手順のとおり、既に文化庁の登録有形文化財の申請を行っており、文化庁の担当官も九月二十九日に来南して現地を確認いただいたところです。しかしながら近年、登録文化財の申請が急増しており、申請から国の文化審議会にかかるまでに時間を要しております。したがいまして、五百祀神社が登録文化財になるのは本年度末の予定です。ふるさと納税基金制度で寄附をいただくのはこの後にお願いしたいと思っております。  次に、旧山本猪平家前の電柱移設備についての御質問です。  お尋ねの大手横馬場通線の無電柱化につきましては、これまでもお答えしておりますとおり、整備を行う上で前提となります第六期無電柱化推進計画において対象路線となるよう調整を行っているところであります。現在、国において第六期無電柱化推進計画の基礎となる無電柱化推進計画骨子の策定が進められており、今後、その内容や策定状況を見ながら最終的に対象路線が確定されるものであります。  次に、板敷の仮屋橋の施工年度についての御質問です。  山川線の道路整備は、橋梁かけかえ工事が残っておりますが、橋のかけかえには多額の工事費用を要するとともに、他に多数の整備路線を抱えており、今日の厳しい財政事情を踏まえますと施工年度を現段階でお示しすることは困難であります。  次に、上板敷の上水道計画の見通しについての御質問です。
     合併に伴い広域化したことにより、より合理的、計画的な施設の整備とその基礎となる運営基盤の強化を図る必要があることから、総合計画の中で目指すべき将来像を描くとともに、その実現のための方策等を含めた水道ビジョンをあわせて策定しているところです。したがいまして、上板敷の整備計画につきましてはこの中で検討してまいります。  次に、吉野方工業団地裏の土砂どめ工の設置状況についての御質問です。  吉野方工業団地排水対策工事といたしまして、先日、入札を行い、年度内の完成を予定しております。  次に、酒谷川の向田付近の山どめ工施工予定についての御質問です。  酒谷川の管理につきましては、所管が宮崎県となりますので日南土木事務所にお聞きしたところ、調査の結果、河川山手側市道の舗装亀裂と河川洗掘りとの関係は考えにくいとのことでした。今後は、向田橋付近の河川しゅんせつにより発生した土砂の一部を利用し、極力流水が山側に当たらないような対策を予定しているとのことです。市道部の亀裂につきましては、緊急の措置として亀裂部から雨水が入らないよう舗装の補修を行い、状況を見守りたいと考えております。  次に、県道元狩倉日南線の永吉―山本橋間の施工予定年度についての御質問です。  去る十一月二十四日に、日南市県道河川整備促進期成同盟会の皆様と市内の県道整備促進及び河川改修促進について県知事及び県土整備部長への要望活動を行ったところであります。県道元狩倉日南線の整備要望に対しまして、部長から国の道路予算の取り扱いが大変厳しいことから、今後、自動車や歩行者の状況を見ながら検討していくと回答がありました。したがいまして、現段階では本路線整備の今後の予定は不透明な状況であります。  次に、県道元狩倉日南線の永吉交差点における信号機設置予定についての御質問です。  信号機の設置につきましては、公安委員会の所管となりますので、警察御当局に対し引き続き要望してまいります。  次に、西ノ村倉掛線の延長の市道昇格についての御質問です。  本年七月二十九日に要望路線についての現地調査を行いました。その結果、道路の構造は認定基準を満たしておりましたので、今後は順次市道認定の手続を進めてまいります。  次に、大平線の橋梁施工年度についての御質問です。  大平線の道路整備につきましては、地域住民の方が直接通行される現道部から重点的に整備を進めているところです。仮屋橋でもお答えしましたように、橋のかけかえには多額の工事費、他路線の整備状況や今日の厳しい財政事情を踏まえますと、施工年度を現段階でお示しすることは困難であります。(降壇) 十六番(中尾貞美議員) 再質問させていただきます。  まず、市営住宅の建設促進でありますが、十一月十三日に改政クラブの会派視察研修を埼玉県加須市で行っております。  その中で頑張る地方応援プログラムというのがあったのですが、少子化対策プロジェクトということで、子育てに夢が持てるようなまちづくりの推進ということでありました。こういった事業等を導入して、市営住宅の建設等の措置を講じることができないのか。ハード面としては無理なのかお尋ねいたします。  また、畦の丸保育所の跡がありますけれども、私の子供たちがいろいろ活動しているものですから、そこを利用させていただいているんです。私も一緒に活動をするのですけれども、そこに行きますと、敷地が一般的に見ると大変広いんです。市営住宅が五戸ぐらい建つのではないかというスペースがあります。  今後、学校の児童数がふえるというのはなかなか考えられないということもありますから、そこに市営住宅とかを建設していただくことが一番活性化が図られるということがあります。アパート形式ということにすれば十棟も建つようなことも考えられます。  結局、今利用されてない保育所ですから、そこを有効に使って市営住宅でも建てることができれば役立つのではないかと思いますが、そういったスペースを利用して市営住宅の建設というのは考えられないかといった点をお尋ねいたします。 野邊泰弘建設部長 お答えいたします。  議員御提案の総務省の頑張る地方応援プログラムを活用した事業の取り組みといたしましては、東京の御蔵島村においてU・I・Jターン者の定住促進を目的とした村営住宅の建設を行っている事例について承知しているところでございます。しかしながら、先般、市内の山村定住住宅や吉野方木造市営住宅に空き家が発生しておりましたため公募を行ったところですが、応募者が少ないのも現状であるというところでございます。  また、議員御提案の畦の丸保育所の活用につきましては、現在、保育所が休所中ということでもありますが、しかし、今後の運営方針が現時点においては決まっていないという状況でございますので、市営住宅建設の検討は難しいものがあると思っております。 十六番(中尾貞美議員) 保育所跡についてはまた今後、検討課題ということで考えていただきたいと思います。  それから、吉野方には教職員住宅というものがあるのです。最近は県道改良も進んで道路事情がよくなって、実質的には教職員住宅が使われていないという状況が見られます。  そういった中で、市内の教職員住宅の活用状況がどうなっているのかという点と、先ほど言いましたように吉野方小学校の教職員住宅については築二十年ぐらいになるのではと思われます。今までは有効に使われていたと感じておりますが、先ほども言いましたように、ここ五、六年ぐらいは有効に活用されていないようにも感じられます。実際、お話を聞きますと、校長先生が使用されている状況にはなっているのですけれども、実際的には校長先生はそこには住まわれないということで、実情としては使われていないという状況です。  そこで、せっかくある住宅を一軒でも二軒でも地元としては活用してほしいという声がございますので、有効活用を図るということが大事かと。それと今後、急激に学校の児童数が減っていくわけです。五十人が四十人、四十人が三十人と急激に減っていきます。私も孫がいるのですけれども、孫は同級生もいない状況で、あと五、六年先はそういった状況が続くと思われるということで、我が校も廃校に近いような状況になっていくのではないか。今までは学校で運動会があると地域も一緒に運動会をしたりするんです。ところが、学校がなくなるとそういったこともなくなるから地域も寂れていくということもあります。私としては学校はぜひとも残してほしいというのが強いのですけれども、教職員住宅から一般住宅へと移管して有効活用を図るようなことはできないかといった点をお尋ねします。 村田豊年教育次長 お答えいたします。  まず、市内全体の教職員住宅の活用状況と吉野方小学校の目的外使用についてはどうかということでございますが、現在、市内全体について全部は把握しておりませんが、ほぼ先生方に利用していただいているものと思っています。  吉野方の教職員住宅についてでございますが、御承知のように教育委員会の教育財産でございますし、校長先生に入居していただいております。このことは緊急時の対応をお願いしております関係で、今のところ目的外使用は考えていないということでございます。 十六番(中尾貞美議員) 確かに、実際は校長先生は住んでいらっしゃらないのです。言われますように、何かあったときはなければいけないと思うのですが、今後、学校が近いうちになくなるような状況なのです。確かに、市営住宅に入られる人もなかなかいらっしゃらないということもあるのですけれども、あればだんだんと人に入っていただけるという可能性があるのです。ないと、結局そういったことができないものですから、やはりそこ辺はできたらもう少し有効に使われる施設ということを考えてほしいと思うのですけれども、今後、そこら辺はまた検討していただきたいと思います。  それから、太陽光発電についてであります。十一月十七日の朝のニュースを見ていましたら、今後、太陽光発電の電池の出荷がふえるのではという放送があったのです。今後は今の二十倍ぐらいを考えているということで、需要がふえるということは間違いないと言われております。そういったことで、もう少し積極的に太陽光発電について取り組むことは考えられないか。  それと、同じく十一月十七日の新聞では、清武にある一メガ太陽光発電とあり、その中で県はメガソーラーパートナーシップ協定を結ぶ企業を全国で募集するなどメガソーラーの県内整備を推進する方針だが、このことについて市としてはどのように生かしていかれるのか。何かありましたらお尋ねいたします。 長鶴浅彦総務部長 最初に、メガソーラー関係についてお答えしたいと思います。県の情報等については議員に紹介していただいたとおりでございますが、今後の応募につきましては、あくまでもまだ今後検討するという県の主管課の考え方でございました。その中で日南市は非常に太陽光発電の適地と私どもは考えておりますので、私どもの持っている素材をPRしていきたいと考えているところでございます。  それともう一点でございますけれども、太陽光につきましては、こういう企業による大々的な発電と合わせまして、これまでも議会の中でも出てまいりました。やはり個人家庭から始めていかなくてはいけないということで現在、その導入を促進するためにどういった手だてが一番効率的なのかということで、それはとりもなおさず支援することが即決だとは思っているのですけれども、そのことについても現在、私どもは新年度に向けて検討いたしているところでございます。まだどうするということは決定しておりませんけれども、また改めてお示しすることができるかと思います。 十六番(中尾貞美議員) 農業の推進の猿害対策ですけれども、猿対策を進めることが農業の振興にも結びつくのではないかと思うのです。林務サイドから猿対策ということになると思うのですが、農業の振興を促すことも、今後の猿対策は重要なことではないかと思うのです。農業対策の一つとして猿対策を考えることはできないのかお尋ねいたします。 田原義人産業経済部長 農業サイドの一環として考えられないかということでありますが、基本的には、農業サイドも林業サイドも一緒でございまして、どういった事業があるのかといった観点では、林業サイドの対策が一番使いやすいということ等もございます。今、そういった観点から林業サイドの事業を活用しながら対策を講じているところであります。  ただ、私どもが思っていますのは、基本的にはやはり個体数の削減だという観点で、管理計画に基づいた個体数削減に向けて今、努力しているところであります。  しかし、そうは言ってみたもののなかなか進みませんので、被害防止ネット等もそうですけれども、猿が近寄らないといった対策は地域全体で取り組む工夫も必要なのかと思っています。そういった観点からも今、モデル地区を決めて推奨しているといった状況にございます。 十六番(中尾貞美議員) 農業と地域づくりについてであります。今回、吉野方では、これらのことに関連していかに農作業を推進していくかということで、ちょっとはっきりしないのですけれども、田畑に六万円近くの助成金があるということでカボチャ栽培に取り組まれたということを聞いております。苗代や肥料代や予防代にほとんど使われて、労力費については苗づくり、圃場づくり、予防等で結構お金が要るということで赤字に近い状態とも聞いております。今回、こういった作業状況をよく調査していただいて、そういった助成金の額をもう少しアップすることはできないか。  また、そういった水田の環境づくりを進めるということで、大きなトラクターでやっていただいたということも聞いております。なかなか適地になるのが難しいと思われますが、例えば簡易トラクターみたいなやつでやると、カボチャの植えつけにふさわしいのではないかと思うのです。そういった簡易トラクター等を購入するような助成事業といったことは何か考えられないかといったことをお尋ねいたします。 田原義人産業経済部長 ことしから大々的にJAと一緒になって水田の高度利用という観点でカボチャについてもどうだろうかということでモデル的に栽培を行っているところでございます。カボチャ栽培については今現在で約七・六ヘクタールございます。その他についてもちょっと出ましたけれども、水稲については大体七月下旬から八月の頭で終わるわけですから、その後の八月以降三月までの水田利用が何とかできないだろうかということで、一つにはカボチャをやりましたし、もう一つにはキャベツをやっています。あと、エンドウ等の利用ができないだろうかといったことをやっているわけでありますけれども、ことし、九月になりまして非常に長雨が多くて、作物に対して病気等が非常に多く発生しました。当初、私どもは一・五トンから二トンぐらいは何とかいけないだろうかと思っていたのですが、今の段階では約一トンぐらいかと思っております。そうなってきますと、確かに価格は減ってくるわけであります。  一方で、私どもとしては、それが何とか根づかないだろうかということで、産地確立対策交付金が国の事業としてありますけれども、この制度事業を活用してやっているわけであります。ところが、この制度につきましては、当初の段階で価格等を設定いたしますので、こういった被害が多くてだめだったので価格を上げてくれといったことはなかなか難しいという状況にございます。  さらに、つけ加えて申し上げますと、この産地確立交付金については、来年度以降はどういった事業の展開になるかわからないといった状況にございます。 十六番(中尾貞美議員) 林業の推進ということであります。ことしから枝打ち助成金事業が復活したということなのですが、このことについては以前もそういった助成金がありました。現在は御存じのとおり材の価格も安くて、山林の手入れをしようという気にもなれないということで考えているのですが、何か助成金があれば森林の手入れも進むと思われるのです。この枝打ち事業は今後何年ぐらい続くのか。また、この事業自体は県の単独事業なのか。ずっと続けていただくような要望活動はできないのか。  また、前回もお尋ねしたと思うのですが、その中にサカキ栽培をしてということをお話ししたんですけれども、具体的に助成事業として取り組んでもいいのではということでお答えになっております。そういった事業の普及方法についても検討して、枝打ち、間伐、それから林間にすき間をつくってサカキ栽培をすれば、収益が上げられると思うんです。そういったことで全体に広げられる方法を模索することが林業の活性化に結びつくと思うんです。また、森林を整備することで水対策にもなりますので、何かそういった具体的な対策事業としては打ち出すことはできないかといった点をお尋ねします。 田原義人産業経済部長 一点は、枝打ちに対する制度事業についての御質問だと思うんですが、これにつきましては今年度から国の補助事業も対象になったと伺っております。  今後どうなるのかということにつきましては、いろいろな今後の事業の展開というのは国の施策の中で決まるわけでございますから、今の段階ではなかなか言及することができないといった状況にございます。  しかし、そういったCO2の削減の観点から今、森林は非常にクローズアップされていますので、そういった対策も十分にあるのではないかと思っております。  それから一方で、森林環境税等もあるわけでございますから、そういったものを活用しながら今後、そういった事業ができないかどうか十分検討してまいりたいと思っております。  それから、サカキの問題についてであります。確かに議員いつもお話しのように、中山間に人が住むためにはどうしても所得の確保が必要であるといった視点が大事だと思っています。そのために、農業サイドに限らず林務サイドについても新品目とかいろいろな対策を地域の方々と一緒になってやっているといった観点から申し上げれば、議員もそれぞれにそんな対策を講じていらっしゃるわけですから、ぜひ一緒になって所得の向上につながる品目については積極的に取り組みをさせていただければと思っております。 十六番(中尾貞美議員) 飫肥杉見本林の設定ということでありますが、先ほど質問したようにどれぐらいの面積があるか。  例えば、先ほども林政課でお話を聞いたんですけれども、面積的にどうとか、所有者がどうとか、直営林かどうか確定ができないということなんです。そういった整備状況を再度、調査をしていただきたいと思うんですが、それができないかということです。  それから、そこに行くまでの林道が決壊しているんです。結局、途中までの林道は舗装できているんです。それから先が、以前は林道があったんですが、今はほとんど使われていないから、災害が起こって復旧もされていないという状況なんです。そういった復旧は考えられないか。先ほど言いました場所まで行くのに、林道の整備はできないかといった点をお尋ねいたします。 田原義人産業経済部長 市長が先ほど壇上から御答弁を申し上げましたところなのですが、その対象となる飫肥杉見本林につきましては、吉野方市有林に三百ヘクタール程度あるということで、今、そこの部分が一番いいのではないかと私どもとしては思っております。  ただ、今の時点におきましては、ふるさと雇用再生事業を使いまして、一連のそういった造林、間伐、いろいろな整備を行っているといった状況にございます。したがいまして、今、議員御提案の部分も含めまして、その見本林のあり方をどうするのかと。当然、議員が言われましたようなことも出てきますでしょうから、そういったことも含めてもう少しお時間をいただければと思っております。 十六番(中尾貞美議員) それから、林道及び作業道での舗装充実ということですが、吉野方では酒谷につながる徳之峯石原線という林道があるんです。作業道と思いますが、吉野方から酒谷の石原までつながっている大変重要な路線であるのですが、部分的に急なところもあってなかなか上がりにくいところもあります。今、森林組合が林道開設舗装事業に取り組んでおりますので、こういった事業を導入して悪い部分の舗装はできないのかお尋ねいたします。  また、青木ケ窪線という林道がございます。これは以前、国の補助事業として新設改良した林道でもあるんですが、現在は木材も大変安価なためか滅多に通る車もなくて竹や雑木に覆われて、四メートル幅員で開設したんですけれども、今はようやく軽トラックが通れるような状況であります。  また、市道瀬田尾ケ野線は、畦の丸から瀬田尾に通じる市道でもあります。市道としての認定は全体の半分程度を認定されているんですが、残りの半分は未供用路線ということで認定になっておりません。森林の中にある路線でありますので、こういった箇所についてもコンクリート舗装して竹や雑木に侵食されない状態にしてほしいという要望が強いんですが、そういったところはできないか。  さらに、先ほど瀬田尾見本林をお尋ねしたのですが、そこは以前作業道があった箇所ということで聞いております。現在は通れない状況になっておりますので、この事業に乗せて整備することはできないか。これはいずれも周囲に多くの山林があります。大変重要な路線と思われますので、この事業で整備することはできないかお尋ねいたします。 田原義人産業経済部長 林道の整備についてそれぞれの具体的な路線名を挙げながら御指摘をいただきました。  私ども林務行政を携わる者として、今、このように木材価格が低迷をしているわけですから、当然、基盤整備はやはり行政なり森林組合なりが責任を持ってやるべきだろうとは思っております。  したがいまして、予算を見ながらという話にもなるんでしょうけれども、今後とも森林組合とも十分勉強しながら、そういった路線の舗装整備等についても努めてまいりたいと考えております。 十六番(中尾貞美議員) 小村寿太郎侯の再認識ということでありますが、最近、NHKのスペシャルドラマガイドとして『坂の上の雲』という本が出版されたんです。これは第一部ということですが、登場人物として小村寿太郎侯に竹中直人さんが出演されて、今回の放送は五回で二〇〇九年の十一月二十九日から十二月二十七日の毎週日曜日となっております。その第四回と第五回に小村寿太郎侯の出番があります。ここに本がありますが、十二月二十日と十二月二十七日に小村寿太郎侯の出番が来るのではと思いますが、表紙裏と五十四ページと百五十九ページに小村寿太郎侯についての記述がしてあります。このようなことを市民に広く知っていただきたいのですが、知らせることはできないかお尋ねいたします。 田原義人産業経済部長 先ほど市長が壇上から申し上げましたように、日南市が誇る小村寿太郎侯でございますから、NHKドラマスペシャルにつきましては、私どもといたしましては市のホームページ、あるいは報道関係者の皆様方にもできれば御相談を申し上げて、紹介できればと思っているところでございます。 十六番(中尾貞美議員) 食べあるき・町あるき事業ですが、飫肥城歴史資料館の館長さんの支援実績でこの食べあるき・町あるき事業が始まったと聞いております。この人がおられる間はこの事業は続くと思うんですが、やはり今後、市の一大イベントとして確立するためには、市でしっかり取り組まれるべきだと私は感じているんです。岐阜県の郡上八幡では観光協会の方が取り組まれ、必死になってPR等に努めておられまして、日南市にも来ていただいてそういった事業の内容を詳しく教えていただきました。日南市でも今後は観光協会が取り組むべきではと思うのですが、食べあるき・町あるき事業を観光協会で取り組むことはできないかお尋ねいたします。 田原義人産業経済部長 食べあるき・町あるき事業もそうですけれども、今、北郷においても南郷においても体験という観点からいろいろな取り組みがされております。先般の定例会でも申し上げましたけれども、そういった長続きするような仕組みづくりをお手伝いするのが行政であり観光協会であると、私どもとしては認識をしております。したがいまして、継続的な取り組みができる仕組みづくりについて、私どもも精いっぱい頑張らせていただきますので、どうぞ御理解賜りたいと思います。 十六番(中尾貞美議員) いろいろありましたら、アドバイスを積極的にしていただきたいと考えております。  宮崎を楽しむ大人の情報誌『ジュピア』という本があったのですが、その中で「日南線観光特急列車に揺られて、海幸山幸に会いに」とありました。このように、海幸山幸でも日南市がPRされております。この事業推進に役立つものと思われます。  また、二月四日、NHKで夜八時から「自慢の鍋でいざ勝負」という番組があり、高鍋町周辺の取り組みが放送がありましたが、日南市でもこういった取り組みもいいのではと感じられましたものですから、先ほどの食べあるき・町あるき事業の質問をしております。今後は、そういったことも検討していただければ幸いと思います。  それから、人口対策です。中山間地域に人が住まないというのは、一つには、山間地域の水田は農業振興地域ということで家が建てられないんです。なかなか家が建てられなくてやむなく中心部に出てくるという人が非常に多いんですけれども、一方では、市の中心部はそういった縛りがないということで、後継者のほとんどが農山村から出ていくという現象が生まれています。そして、将来的に農山村で農地を守る人がいなくなるという可能性があります。この点については、もちろん水田を守るということは大変大切でありますが、結局、水田をやっていく方がいらっしゃらないという状況が生まれつつありますので、農山村に住居地域を設定する方法等を今後は考えてほしいと要望いたします。 影山一雄議長 以上で中尾貞美議員の質問を終結し、午後三時二十五分まで休憩をいたします。                    =休憩 午後三時  五分=                [三十九番 井戸川 格議員 退席]                    =開議 午後三時二十六分= 影山一雄議長 再開します。  引き続き一般質問を続行します。 ○濱中武紀議員個人質問 影山一雄議長 八番、濱中武紀議員の登壇を許します。 八番(濱中武紀議員)(登壇) 本日最後の質問ということでございますが、時間の許す限り質問したいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。  私も議員になりましてあと数カ月で四年が過ぎようとしております。その中で自分自身を省みますと、本当に議員としての職責を全うしてきたのかということを自問自答する日々が今、続いております。そういうことで、本当に市民のため、あるいは行政のためになる議員だったのかということを考えておりますときに、今まで四年間の中で以前の議会で質問をした際に、検討したいとか検討しますとかいう答弁があったものを中心に今回は質問させていただきます。その検討内容とその結果については明快な答弁を期待しておりますのでよろしくお願いいたします。  まず第一点目に、安心・安全なまちづくりについてでございます。  この件の次の一項目につきましては、既に何人もの議員が聞かれておりますので答えはほとんどわかっておりますが、今回、国土交通省九州地方整備局が発表した概算要求の中で、東九州自動車道北郷―日南間の減額、国道二百二十号線の事業見送りに対し、沿線住民から不安やどうしたらいいのかという声が上がっていることは既に御承知のとおりであると思っております。  市長には、素早く国土交通省及び民主党県連本部、民主党の国会議員の皆さん方等に要望活動をしていただいておりますが、その結果はどのようなものだったのか。中身についてはほとんどわかっておりますが、今後の事業再開等についてお伺いいたします。  次に、市道富土郷之原線につきましては、行政と住民の皆さん方が一体となって県道昇格運動をしていただいているところでございます。しかし、なかなか昇格については進展していないのも現状でございます。地元民といたしましては、国道二百二十号線から日南高岡線及び東九州自動車道に通じる迂回路でもあります。国道二百二十号線が通行どめになるときには、この道が唯一の生命線でもあります。  しかしながら、この道路は道路幅員の狭小及び急カーブも多いため、整備を以前からお願いをしておりますが、この道路の中でのり面、路面補修、離合場所、ガードレール設置等の必要な箇所はどのぐらいあるのか。また、その仕事をしようとするのであれば予定額はどのぐらいになるのか調査してくださるということでございましたが、その結果はどのようなものであったのか。内容ごとの箇所数、事業金額、できれば完成見込みもお聞かせいただきたいと思っております。  私たち地元住民は、先ほども申し上げましたように、国道二百二十号線の整備が進まない中で通行どめになったときは、この道路が命の道と考えております。財政状況が厳しいことは十分認識をしておりますが、一日でも早い整備をお願いするものであります。市長のお考えをお聞きいたします。  三点目に、富土河内や北郷の一部地域、旧南郷町などにもあるのか知りませんが、公共交通機関及びコミュニティバスのない地域への高齢者の通院、買い物等に週一、二回程度ジャンボタクシーを走らせることはできないかと以前の議会で質問しており、検討するということでございましたが、どのような検討結果になったのかお尋ねをいたします。  四点目に、本年六月から日南海岸線を走る宮崎交通の路線バスが減便になったことも御案内のとおりであります。鵜戸地区の高校生の下校時に影響が出ているとのことで、調査していただけませんかという質問をいたしましたときに、総務部長が、調査してその内容等については報告しますということでございました。時間的にちょっと早いかもしれませんが、もし調査結果、内容等がわかっていればお聞かせ願いたいと思います。  五点目に、現在、消防団員数が全国的に減少しております。本市においても団員確保に非常に苦慮している現状でもあります。これも以前に聞いておりますが、市職員の採用時に消防団加入を強制はできませんが、指導していただくことはできないかとお聞きしましたところ、なかなかそれは難しいという答弁であったと思います。  しかし、現状のように高齢化社会が進む中で、市役所の職員よりも若い人たちがそろっている職場はないと思っております。市長は、協働で市民の皆様と明るく安全なまちづくりを進めようといつも言っておられますが、職員の皆様にそういったことを話したことがあるのかないのか。  また、旧北郷町、旧南郷町の今までの職員の皆さん方の加入率は高いと聞いております。やはり市の職員の意識を改革することが市民と行政との協働の始まりではないかと思っておりますので、そういった消防団加入への職員に対する指導教育等をされたことがあるのかないのかお尋ねいたします。  六点目に、ボランティア制度についてであります。現在、日南市においては大規模災害時に県内や県外にボランティアを派遣する制度はありますが、市民との協働のまちづくりを考えると言われている市長であれば、市職員に対し現給与内で、各地区の行事や清掃等のボランティア協力制度を年二日ないし三日つくって、その田舎のほうに職員が来て加勢するという制度をおつくりになる考えはないかお尋ねいたします。  次に、会派研修で考えさせられたことについてちょっと述べさせていただきたいと思います。  埼玉県加須市では毎日、課長以下の職員が日がわりで来庁者の館内案内をされております。本市の現状の取り組みが悪いということではございませんが、私は、今の若い職員の中で庁内すべてをわかる職員がどのぐらいいるのかと思っています。そういう観点から、若い職員にこういう勉強する機会をつくってやるということは、職員の知識向上にもつながるし、市民の皆様方も職員に対する認識が変わるのではないかと思っております。そのようなことに取り組む考えはないかお尋ねいたします。  二点目に、千葉県四街道市にも行きました。ここにはそれこそプロ中のプロといわれる民間の人を週に三日から四日、数年間職員として雇用し、行政の発想ではなく民間の発想という考え方のもとにいろいろな事業等を計画していただいたりされて、先ほど出ましたプロジェクト事業等に活用をされて、大いにその効果を出されているところであります。この方いわく、今までの行政指導による補助金を出して協働をやってもらうという形では長続きはしませんと。やはり民間主体で物事を考えるべきであるということでございます。もし、本市においてそういう事例等があればお聞かせ願いたいし、こういった形の事業に取り組むお考えはないかお尋ねいたします。  次に、漁業の振興についてであります。  この問題についても何人かの議員の皆さんが質問されておりますが、本市のカツオ、マグロ漁業につきましては、大型まき網船、北まき網船、あるいは、日本海での境港港を中心としたまき網船などの乱獲の影響及び地球温暖化等により漁獲量の減少並びに魚価安、燃料高騰により、漁業を取り巻く環境は著しく悪化しております。今の経営努力だけでこれを乗り越えるには限界が来ていると思っております。  さきの議会でも議員のほうから、所得補償制度など国の対策がなければこの県南の漁業は絶滅してしまうのではないかという意見等もございました。そういうものについては市ではできないと思っておりますが、市独自の支援策として旧南郷町で行われておりました漁船保険の補助制度を以前質問したことがあります。そのときの答弁では、合併後、新市として考える旨の答弁をされました。平成二十一年度の予算に計上してあるようですが、既に交付をされたのか。また交付されていないとすればいつごろ交付されるのかお尋ねいたします。また、燃油高騰による燃油補助も一年間行っていただきましたが、引き続き実施する考えはないかお聞かせ願います。これは、私からの質問、提案でありますので、市当局で新たな支援策等があれば、またお聞かせを願いたいと思います。  次に、中心市街地活性化事業についてであります。これについても何人かの議員の皆さんが既に聞かれ、答弁にもありましたように、国の事業仕分け等で中心市街地活性化事業については地方に任せたらという話等が報道されております。現在の状況の中で本市が取り組もうとしている申し込みする時期、あるいは事業開始の見込みはと原稿に書いてありますので言っておりますが、これはなかなかということで答弁がありましたけれども、再質問の中で別の観点から聞きますのでよろしくお願いいたします。  五点目に、旧サボテンハーブ園についてでございます。
     旧サボテンハーブ園が閉園して長くなっております。先般、新聞等でオリーブと太陽光発電で環境教育をという報道がされたと思っています。その内容はどのようなものか。また、本市としてこういった再開発をしようとする企業に対してどのぐらいの頻度で接触されているのか。接触されていないとすれば、今からどういう形でかかわり合いを持たれるのかお尋ねいたします。  冒頭に述べましたことを念頭に置かれまして、誠意ある答弁をお願いし、壇上からの質問を終わります。(降壇) 谷口義幸市長(登壇) 濱中議員にお答えいたします。  初めに、安心・安全なまちづくりについての御質問です。  東九州自動車道北郷―日南間の来年度概算要求額の大幅な削減及び国道二百二十号線の概算要求見送りに関することにつきましては、井戸川議員初め数名の議員にお答えしたとおりであります。  濱中議員におかれましては、これまでの間、国道二百二十号防災整備促進鵜戸地区協力会の竹山会長とともに、地元住民を代表して九州地方整備局や本省に御同行いただき、地域の実情を強く訴えていただきました。この場をおかりし厚く御礼申し上げます。  さて私は、去る三日に上京し、民主党本部の副幹事長や国土交通大臣に面会し、整備のおくれている県南交通網の重要性を訴え、早期の整備をお願いしてまいりました。民主党本部へ送られた要望、陳情につきましては、幹事長室、省庁政務三役及び関係委員会において審議され、方向性が決定されるとお聞きしています。まさにこれからが正念場となってきますので、中央の動向に注意を払い、情報を逐次収集するとともに、効果的な対応策を講じていく必要があると考えております。  本市のまちづくりにとって主要な柱と掲げている重要な施策であり、いずれも市民の大事な命の道です。残された時間も少なくなってきておりますが、予算確保に向け最大限の努力を払ってまいりますので、皆様の御支援、御協力をお願い申し上げます。  次に、市道富土郷之原線の整備についての御質問です。  本路線は、御案内のように国道二百二十号線と主要地方道日南高岡線を結ぶ幹線道路であり、国道二百二十号線の交通規制時には迂回路となる大変重要な路線であると認識しております。県道昇格による抜本整備促進はこれまでどおり進めることといたしまして、当面の対策として防護さくやカーブミラーの設置、離合帯の設置、山手のり面落石対策等による整備が必要であります。  整備箇所の検討に際しまして、その前提となる現地調査を本年十一月十七日に鵜戸地区自治会の皆様と一緒に行いました。その結果、対策必要箇所は三十七カ所、工事費用は一億二千万円程度が必要となります。  今後は、早期整備完了に向け、財源的に有利な事業についての取り組みを検討してまいります。  次に、公共交通機関及びコミュニティバスのない地域における通院等の交通手段への対応についての御質問です。  現在、富土河内や上郷などを含め、公共交通の空白地帯における公共交通のあり方や手法等について検討を行っているところであります。したがいまして、和足議員にお答えいたしましたとおり、来年度において公共交通の空白地帯への対応など、市内全域における総合的な交通体系について見直しを行ってまいります。  次に、宮崎交通の路線バス減便による影響の調査結果についての御質問です。  六月一日のダイヤ改正に伴う宮崎交通の自主運行路線の日南―宮崎間の減便による影響につきましては、七月に実態調査を行いました。  調査の結果、鵜戸地区から市内の高校へ十九名の生徒が通学されており、そのうち減便となったバスを利用していた生徒は三名でありました。この三名につきましては、全員部活動を行っている三年生であり、現在はその部活動も終了しているとのことでありました。また、市内のすべての高校に確認をとった結果、学校側には保護者からの要望や申し出はないとのことであり、部活動の終了時間が午後八時を過ぎるとのことで部活動の生徒が減便となったバスを利用することは厳しいとのことでありました。  この調査結果を踏まえ、再度、宮崎交通に廃止ダイヤの復帰や時間帯の変更による対応をお願いいたしましたが、乗車人員が見込めず採算性がとれないとのことで、厳しいとの回答でありました。  したがいまして、先ほど答弁いたしましたとおり、来年度におきまして今回の調査結果も参考にしながら、総合的な交通体系の見直しを行ってまいります。  次に、市職員の消防団員についての御質問です。  四十歳未満の市職員で消防団に加入している職員数と割合につきまして、旧三市町の女性職員と消防職員を除いた職員合計で年度ごとに申し上げますと、平成十七年度九十九名で四六%、十八年度九十七名で四五%、十九年度九十三名で四七%、二十年度八十二名で四四%、二十一年度七十六名で四三%であります。  消防団への加入促進につきましては、消防団員である市職員を中心に加入について協力をお願いしておりますが、現実には加入がなかなか進んでおりません。市職員が率先して消防団員となり地域防災等に努めることは地域協働の最たるものであると私も考えますので、今後も機会をとらえ、加入について促してまいります。  次に、職員のボランティア制度に関する御質問です。  現在、職員の特別休暇制度の一環としてボランティア休暇を認めております。このボランティア休暇につきましては、私の脳裏にも鮮明に残っているところでありますが、平成七年一月十七日の早朝に発生した阪神淡路大震災の被災時に、全国から多くのボランティアが訪れ、さまざまな救援により被害の拡大を最小限にとどめることができましたことから制度化されたところであります。  本市でも災害時や障害者支援についてボランティアで活動することを希望する職員について年間五日の範囲で特別休暇を認めることとしております。この特別休暇の枠を出身地区での清掃等のボランティア活動まで拡大する考えはとの御意見でありますが、現在、本市は市民協働につきまして積極的に推進しているところでありますので、休日以外でボランティア活動等を行う際には、特別休暇として付与することも必要ではないかと考えます。早速、調査検討してみたいと思います。  次に、来庁者の案内についての御質問です。  本市では、総合案内窓口を本庁舎のみで開設いたしており、嘱託職員を配置いたしております。また、昼休みの時間帯につきましては、部課長級職員を交代で配置し、来庁者の案内をいたしております。総合案内窓口につきましては現行のままの体制を維持してまいりたいと考えております。  次に、民間のアドバイザーについての御質問です。  市民との協働を進める上での課題の一つは、対等な立場でなければならないはずの市民活動団体、いわゆるNPOと市の関係が上下関係になってしまうことや、お互いの意思疎通が十分に図れないことが挙げられます。この課題を解決するためには、双方の立場に立って客観的なアドバイス、情報の受け渡しなどを行う人や組織が必要であることは、議員仰せのとおりです。  このようなことから、市では、本年度よりこの中間的な働きを担う中間支援組織の設立と、その組織が運営する市民活動支援センターの設置を検討しています。この検討に当たりましては、市内から応募のあったNPOの関係者など十九名で構成する市民活動活性化座談会において議論を重ねていただいております。  その中で、中間支援組織はこの座談会の会員を中心に設立することや、みずから運営する市民活動支援センターの設置場所、機能などについて具体的な検討をされています。  市といたしましては、この中間支援組織が協働推進のアドバイザーを初めさまざまな役割を担っていただけるものと大いに期待をし、その機能が十分に発揮できるような支援をする必要があります。  次に、漁業の振興についての御質問です。  漁船保険補助につきましては、合併調整方針に基づいて旧南郷町の制度を引き継ぎ、新日南市においても実施することとしております。  また、昨年度実施した燃油高騰緊急対策につきましては、漁船が使用する燃油が今後急激に高騰する場合においては、国の動向を見きわめながら漁業経営安定を図るための対策を講じてまいります。  次に、中心市街地活性化事業についての御質問です。  坂元議員にもお答えしましたとおり、中心市街地活性化基本計画の策定につきましては、五年間で確実に実施され、活性化に効果のある事業を記載する必要があり、現在、市及び民間で提案している事業の実施の確実性とその効果を検討しているところであります。  なお、中心市街地活性化は待ったなしでありますので、油津散策健康ウオーキングやまちなかキッズカフェなど実施可能な事業につきましては、既に取り組んでいるところです。  次に、旧サボテンハーブ園についての御質問です。  坂元議員にもお答えしましたとおり、旧サボテンハーブ園につきましては、先月に百本のオリーブを試験的に植栽され、今後三年間は状況を見守りたいとのことであります。その後に太陽光発電について検討したいとお聞きいたしております。  市といたしましても、今後の成り行きを見守り、支援できますことにつきましては積極的に支援してまいりたいと考えております。(降壇) 八番(濱中武紀議員) 再質問させていただきます。  まず第一点目であります。私自身がこの地域に住んでおりまして六十三年目になっておりますが、その中で私も平成四年から自治会長を務めておりまして、国道二百二十号線の防災整備協力会の会長を八年か九年した経緯がございまして、今まで国土交通省や時の政府に何度となく要望活動にも行かせていただきました。  今回におきましても、政権がかわって政党の息のかかっておられる議員からはいろいろ話がありますが、私どもはそこに住んでおれば、いつでも通れる道をつくるために、その時の政府の皆さんが決められたルールにのっとることしか要望活動の基準というのを今まで見出したことはございません。そういう中で、十一月二十五日、宮崎県の民主党県連代表の井上さんのところにも行きましてお願いしたところです。  きのう、山元議員が壇上で言っていただきましたように、国道二百二十号線につきましても重点項目六項目に入れてあって、国会議員の三人にも一生懸命地元のためになることをしてくださいと言っておりますので、時間はかかるかもしれませんができることを信じておりますというようなお返事でございました。  私は頼もしく思いましたが、今、そこに住んでいて一抹の不安というのは、市長を初め行政と今回の議会で意見書を国に上げていただくようになるそうですが、そういうことだけで果たしていいのかと思っております。ここで市長にお願いなのですが、できましたら新日南市の自治会長百五十何名おられると思いますが、その方たちに例えば記名捺印をしていただいて要望書をつくっていただき、地元選出の国会議員を通じて国に上げていただくことはできないものかと考えております。市長の考えはどのようなものなのかお聞かせ願いたいと思います。 谷口義幸市長 お答えいたします。  自治会長を通じて署名集めをしたらどうかという御質問かと思います。 八番(濱中武紀議員) 日南市民全体にしておったら時間がないので、その百五十何人の会長さんだけで。 谷口義幸市長 お答えいたします。  仰せのように、この道には、通行どめになるエリアの中に住んでおられる皆さんが千二百人もおられます。やはりそういう人たちの生活があり産業があり、そしてまた観光もあります。そしてまた、県南から宮崎市へ運ぶ血液その他の命の道でもあります。そういう生活の道、命の道というのは、毎年雨が降るたびに通行どめになる、がけが崩れる、これではだめだと思います。ですから、仰せのような御提言は早速でも取り入れて、来週でもまとめてやったらどうかと今、私はそう思います。 八番(濱中武紀議員) よろしくお願いいたします。  次の市道富土郷之原線につきましては、一億二千万円という巨費がかかると調査されたところですね。年度についてはどのぐらいということはございませんでしたが、担当の副市長にお伺いいたします。  このような現状でありますので、壇上からも申し上げましたように、一日も早い整備を望むという地域住民の声についての決意をお聞かせ願えればと思いますので、よろしくお願いいたします。 倉岡清美副市長 壇上で市長が申し上げたとおりでございますけれども、富土河内と北郷は戦前から長い歴史があります。北郷小学校にも今七十五、六歳から四十五、六歳の人が通った連絡道でもありました。私が現役のころでしたけれども、旧日南市と旧北郷町で期成同盟会をつくりまして、県には厄介な期成同盟会ができたなという話がありました。もう三十年前ですか。皆様方の先輩がそれこそ一生懸命やられたこの期成同盟会でしたけれども、県は、まず改良をやれということでしたので、旧北郷町側は林業構造改善事業でやったり、国有地の間は営林管理所に作業道でつくっていただいたりしました。けれども、今度は道路状況が変わりまして、なかなか県道昇格になりませんでした。  県は約束をほごにしたというわけではありませんけれども、その後ずっと続きまして道路状況が悪くなりまして、小泉内閣の経済至上主義で道路の民営化の問題とかがいっぱい出まして、全く進んでおらない状況が続いております。悪い時期ではございましたけれども、今、長話をするわけにはいきませんので。  この道路は北諸方、西諸方からも期待された道路で都城北郷線の旧北郷町の坂元から都城までですが、そのときにもこの道路は国道二百二十号線につなぐ道路であるということを県と約束したんです。それで、県道昇格が大方ゴーサインが出るのではないかということでしたけれども、先ほど言いましたように状況が変わりました。内陸の西諸方、北諸方、日南市の沿海部を結ぶという観光ルートも県の中では青写真を描いた時期がございました。  そういう状況でもありますので、今、一億二千万円という工事費用でございますけれども、この道路は林産物の道路でもありますしいろいろな意味がございます。北郷側が恐らく事業費は高くなるのではないかという懸念もありますけれども、それはさておいて、高速道路のアクセス道路でもありますし、ほかの県では高速道路のインターチェンジから一キロぐらい改良工事をやってくれたところがありますので状況を聞けたのですけれども、非常にあの一キロぐらいは難しかったです。  そういういろいろなことがございましたけれども、何はともあれ最小限が一億二千万円ですので、市長とも十分連絡をとりながら、期待に沿えるような年度別計画をつくりたいと思います。 八番(濱中武紀議員) ぜひともお願いしたいと思います。  平成二十一年度の国道二百二十号線の交通どめのとき、ここが鵜戸地区から唯一通られた道です。そういうことをお含みおきいただきたいと思います。  次に、富土河内や北郷の一部のコミュニティバスについては来年度からやるということのようですが、来年の四月からやっていただけるのかお尋ねいたします。 長鶴浅彦総務部長 全面的な交通体系の見直しを来年度にやるということでございますので、その中で整理された項目につきまして実質平成二十三年度からスタートを切ることになろうかと思います。  ただし、あくまでも全体でございますので、旧日南市鵜戸地区のみならず楠原方面からまだ交通網の整備されていないところはございます。北郷、南郷、それぞれあります。それをすべて洗い出しまして、どのような形でやることによって公共交通を住民の皆様に平等に提供できるかということを主眼にやります。その点については、個別にやらない関係上、ちょっと時間を要するかと思いますけれども、どこから始めるかは別としまして、スタートは平成二十三年度からと考えているところでございます。 八番(濱中武紀議員) コミュニティバスを走らせる必要は、富土河内辺にはないのではないかと、私は思います。そういう無駄なことをしてくださいと言っているのではなくて、一週間に一回から二回程度でもタクシーでも回していただければ、そのときに皆さんが話し合って、病院の通院とか買い物に一緒に行くことにしていただくということを富土河内の人たちには話をしてあります。どうしてもコミュニティバスをずっと走らせるつもりなのかお伺いいたします。 長鶴浅彦総務部長 あくまでも私どもが見直しする中におきましては、毎日運行する地域もあれば、隔日の地域も出てくるかと思います。そういうことを踏まえまして、全面的に地域の実情に合わせて路線形態と運行形態を図っていかなくてはいけないということでちょっと時間を要するということです。議員おっしゃいますように、市がタクシー会社にお願いしてジャンボタクシーを鵜戸地区に週何曜日と何曜日走らせるというのは簡単なことでございますけれども、これをやることは、全市的にいろいろなところから同じ要望を受ける結果にもなります。タクシーの代行を市がお願いした例については、以前に診療所の廃止の際に一時期、大窪等から中部病院までタクシーをお願いして輸送していただいた特別なケースを除いては、私ども、今の段階でそういった運行は考えていない。あくまでも交通体系をつくった上での運行を考えているということで御理解いただけたらと思います。 八番(濱中武紀議員) 行政はスピード感を持って仕事をしなければいけないと、市長はいつも言われるんです。私が質問して約一年以上たつと思いますが、まだ再来年にならないと運行しないということがスピード感がある行政運営なのか。市長にお尋ねいたします。 谷口義幸市長 お答えいたします。  議員仰せのように、いつもスピード、セキュリティーという話をしております。  しかし、全市的な物の考え方とか、あるいは個別にこれだけはすぐできるとかいうことはやはり分けて考えないといけないのではないかと思います。 八番(濱中武紀議員) それこそ支離滅裂といいますか、私の質問の仕方が悪いのか知りませんが、なかなか理解に苦しんでおります。  その辺ばかりしていると時間がございませんので、次は、五点目の消防団員数についてお伺いします。まず、消防長に一件だけお尋ねいたします。私が質問して以来、職員の研修等において消防団に入ってくださいというような研修をされたことがあるのかないのかお尋ねいたします。 福山敏夫消防長 ありません。 八番(濱中武紀議員) 今、市長、聞かれましたね。市長はいつも行政は経営ということでサービスをしなければいけないと言われておりますが、私がいつも議員になって思うのが、私たち議員がこういう質問をして、検討しますと言われた結果がこういうことなんです。  検討されたのかされないのかわからないことはないですね。やはり検討しますということであれば、消防団が少ないから消防団にも入ってくれとか、職員研修の中で今まであってしかるべきだと思います。また次のときに話を聞きますのでよろしくお願いをいたします。  次に、ちょっと飛びますが、漁業の振興についてお尋ねいたします。  本市のカツオ、マグロにつきましては、旧南郷町の阪元町長は水産課の課長もされたということで、日南市全体とか旧南郷町の水揚げとか、例えば今まで十年間の平均のカツオの単価がどのぐらいなのかというのはおぼろげながらわかるかもしれませんが、どのくらいだと思いますか。例えば水揚げが一番よかったのはどのくらいのときで何百億円あって、平均単価はどのくらいと考えておられますかお伺いいたします。 阪元勝久副市長 お答えさせていただきます。  カツオ、マグロの旧南郷町分ですけれども、平成元年まで大体毎年二百二十億円。トン数で三万五、六千トン上がっていたんです。値段は、カツオとマグロは御存じのように全く違います。旧南郷町のものは、大体凍結マグロで平均が六百円ぐらい、カツオは年によって違いますけれども二百七、八十円から高いときで三百円ということです。前にも申し上げましたが、昭和四十年ごろからずっとこの金額は変わりません。ことしは恐らくカツオ、マグロで旧南郷町だけで八十七、八億円ということで、二百二十億円からすると百四十億円減りまして、とうとう百億円を割ってしまいました。その中で、マグロは二十億円もないぐらいです。あとはカツオが多くなりました。  というのは、マグロは御存じのように南太平洋で釣るんですけれども、ほとんどのマグロ船がやめました。今残っているのは大型で五そうだったと思いますが、小型のものは旧南郷町では十九トン型が十そうです。旧日南市は恐らく十五、六隻いるのではないかと。カツオ船については、旧南郷町が二十六隻だと思いますが、旧日南市はたしか十一隻と思います。そういうことで旧日南市も相当減っているのではないかと思っています。  カツオもマグロも、先ほど話がありましたように資源の枯渇、特にマグロについては南太平洋におきましても世界各国からとられるものですから。さらに、入漁料です。入るたびに入漁料を払うんです。マーシャルにいてマーシャルで入るのですが、今度は隣のパラオに行くとここでまた払わなくてはいけない。ここを出て行くとまた払わなければいけない。それが百何万円ということで、そういう入漁料とか資源の枯渇等いろいろありましてやめております。  ただ、油だけは、カツオ船もマグロ船も国内は今、六十五円ぐらいです。前は、グアムとか沖で積むやつは十円ぐらい高かったんです。ところが今、逆に安くなっているぐらいです。円高の関係で今、油代は同じぐらいになっております。  長くなりますので以上でとめたいと思いますが、本当にカツオ、マグロはずっと同じ値段で来ております。 八番(濱中武紀議員) 大まかには合っていると思いますが、旧南郷町の三漁業協同組合の一番よかったときが昭和五十五年です。二百二十億円あります。そのときの単価が、地物からカツオ、マグロ、伊勢エビをひっくるめた平均単価で四百六十七円なんです。平成二十年度が、旧南郷町の三漁業協同組合で百億円です。単価が三百七十二円です。旧日南市漁業協同組合についてもそういうものなんですが、カツオだけをとってみますと、旧南郷町の昭和五十五年から平成二十年までの平均単価を見ますと三百円を切るぐらいの値段なんです。  そういう中で、燃油につきましては、平成十六年までは三十七円台よりも下だったんです。平成十六年の五月から四十円ぐらいになって、それから、平成二十年の八月、九月とずっと上がってきまして、一番高いときは百二十円ぐらいになっているんです。平成二十一年二月ごろから下がり始めたんですが、また、ここに来て円高にもかかわらず燃油が値上がりしているんです。十二月一日にまた一円五十銭上がりましたので、先ほど言われたように六十五円ぐらいになっているんです。  そういうことからすると、燃油をこれだけ使って漁獲高は一緒ぐらいで価格が安いということで採算ベースに乗るはずがないです。  やはりこれから先、行政の皆さんも漁業協同組合と一緒に考えていただいたり、生産者と考えていただかなければいけないことは、例えば農家の皆さん方には品目別最低価格補償制度等をつくられております。そういうものを漁業協同組合にも漁民の皆さんの理解を得ながら指導されていかないとなかなか厳しいと思います。その辺のところはどのようにお考えかお尋ねいたします。 阪元勝久副市長 お答えいたします。  漁船の漁獲の安定のための保険については、数年前に二、三そう入っていたんです。しかし、三年ぐらいの平均をとるんですけれどもなかなか魚価が変わらないということで、この保険については指導しましたが、ほとんどの船が入っていただいていないという現状です。  今言われましたように、油については昨年は百二十円もしましたので、一番高い船は大体一億一千万円以上の油代でした。ことしの場合は、少し安くなりましたので、カツオ船は大体六千万円から七千万円で推移しているところでございます。  ただ、今は油代を言っておりますけれども、魚は生きたイワシを使います。一杯が大体五千円なんです。それを百五十杯ばかり積んで行くんです。だから、一航海でえさ代だけでも七、八十万円は使う。それに油代を使いますと、カツオ船の場合は経費だけで軽く百五、六十万円は要ります。そういうことで経費が相当かかっているわけです。  旧南郷町のカツオ船は、今から十五年ばかり前の平成五年ぐらいから平成十年にかけて新船をつくりました。先ほど言われましたように、油は大体三十円で単価を見てつくったんです。それで、新マリンという県の補助の関係がありました。しかし、そのときの船が一番安いときで四億円ちょっと、その後につくった船は五億円です。その償還を大体十年で払うという計画をつくりましたけれども、単価は上がらない、油代は高いでずっと来ましたので、それを今、払って行けません。それで、この支払いをさらに延ばしてくれという問題が出てきているわけです。  そういう取り組みをしているところでございまして、今言われたような魚価の保険から全部を今まで検討してきています。今後は国に相当働きかけをしないと、なかなかうまくいかないところもあります。農業は物をつくるときにハウスをつくれば降灰事業で半分出すとか、これをつくるというときにいろいろ補助があります。カツオ船やマグロ船は五億円かかるのに国からも県からも一円の補助もないという状況で今、建造しているわけです。  長くなりましたが、そういう大きな問題がありますから、この前、市長も言いましたように、やはりカツオでもマグロでも付加価値をつける。そして販売をどうするかという問題も含めて今後やっていかなければ、漁業は成り立たないと私は思っています。 八番(濱中武紀議員) 私は担当部長に答えていただきたかったんですが、漁獲の保険制度は聞いておりません。その掛け金が高いのもわかっていますので聞きませんが、最低価格ラインというのが農家の品目でもあります。そういったものを指導される考えはないかということをお聞きしましたので、部長、よろしくお願いします。 田原義人産業経済部長 農家のほうで指定野菜産地とかいろいろな制度がございまして、それについて一定の条件さえ満たせば最低価格補償制度があるのは事実でございます。  そういった状況の中であっても、その補償制度の内容を見てみると、国や県を含めて助成制度をつけるかどうかということになろうかと思いますので、先ほど来、阪元副市長が言っていらっしゃいますように、総合的に要望をしていかなければいけないかとは思っております。 八番(濱中武紀議員) 養豚業は輸入関税を原資にしているというようなこともありますので、漁業にも輸入物がいっぱいあります。その関税を使ってできないかということを国に働きかけていただきたいと思います。  次に、中心市街地事業についてお伺いいたします。なかなか前に進んでいないようでございますが、現在、中心市街地活性化事業等に職員がどのくらい携わっているのかお尋ねいたします。 田原義人産業経済部長 商工課で対応しているといった状況でございます。実質的には、課長補佐と職員の二人程度で対応しているという状況にございます。
    八番(濱中武紀議員) 私は三名と聞いたんですが。  そういうことの中で考えてみますと、中心市街地活性化事業の国の方針が決まらないままに、ずっと今後も職員を使われるのか使われないのかお聞かせください。 田原義人産業経済部長 私の認識に一部誤りがあったのはおわび申し上げたいと思いますが、庁内プロジェクトみたいなものですけれども別途中心市街地活性化推進室という体制を敷いております。商工課の職員を中心として建設部や企画関係等々にも関係いただいて、十人程度でプロジェクトチーム的なものをつくっております。  それから、私が先ほど二人と申しましたが、そればかり専門的にやっているということではなくて、仕事の中の一部としてやっているということで御理解いただけたらと思います。 八番(濱中武紀議員) 私も一〇〇%とは言っておりません。例えば二人専従でいくとすると、六百万円の年収であれば一千二百万円です。三人であれば約二千万円です。そういうことで、いつ出すかわからないものをずっとこのまま同じ体制でいくのか。例えば、ある程度資料ができたらそんなに人間をかける必要はないのではないか。縮小してもいいのではないか。できる前になってまた人間をかければいいのではないかと私は思っていますが、いかがですか。 田原義人産業経済部長 今、どんなことをやっているかと申しますと、先ほど市長が御答弁申し上げましたとおり、五年間でどんな事業をやるのか。その事業について検証しているという状況にございます。  それから、やるかやらないかわからないのにという言い方もございましたけれども、今まで御答弁申し上げましたとおり中心市街地の役割は何かと考えましたときに、やはり行政としてもこれはやらなければいけないといった視点から働きかけもしているところでございます。  そういったことで、もし国が、例えばこの事業は認めないと言うにしても、やはり油津は中心市街地なんですといった観点から、私どもとしては、仮に事業はなくなるにしろ、行政と民間の役割を明確にしながら中心市街地については今後とも事業を展開するためにどうあるべきかということも含めて全体で取り組まなければならない事業であると認識しております。 長鶴浅彦総務部長 人員の配置の話が出ましたので、私のほうから一部答弁させていただきたいと思います。  人員につきましては、私ども企画政策課を中心に各課のヒアリングを行いながら、現状はどうあるべきかと。これは、今お話しになりました中心市街地を担当する商工課の商工業政策関係と中心市街地活性化推進室も含めて、現状がどれだけの業務でどうなっているのかと。逆に、ある程度業務が整理されて業務がない場合には、当然、年度途中においても私どもの人員の配置がえをすることもございます。  典型的な例では、皆様方に情報は入っていないかもしれませんけれども、定額給付金業務というのを総務部で担当しておりましたが、既に十二月一日にはこの業務が終わったということで早速その人員はほかの必要なところに回したということもやっております。商工サイドの業務についても、進み方次第においてはまたそのような体制、それが順調に動き始めたというときには、逆にプラスも含めてという対応は、私どもの職員課サイドと企画サイド合同で点検してまいりたいと考えているところでございます。 八番(濱中武紀議員) 私は、中心市街地活性化事業を中止してくださいと言った覚えはありません。ただ、前からずっとあって、何月に出しますという話をされていて、二年も三年もたってそれでもまだ資料づくりがしまえないというスローペースな事務があるのかということです。事務事業仕分けにかければ、すぐその分はやめてくださいと言われます。そこら辺の認識はちゃんと持っていただきますように。答弁してみてください。 田原義人産業経済部長 私が申し上げているのは、資料づくりに手間取っているということではなくして、この前も議会で答弁いたしましたけれども、その事業をするに当たって一番今難航しているというのは、一つにはだれがするのかというところです。その調整をしないといけない。それは当然リスクを伴うわけですから、市民の皆さんも含めて考えないといけない。  それから、一つには、そういった利害調整を含む部分もございますので、それに時間がかかっているということは私も申し上げております。資料づくりに手間がかかっているということではございませんので御理解賜りたいと思います。 八番(濱中武紀議員) 時間が来たので終わりますが、今言われたのはちょっとおかしいと私は思っております。 影山一雄議長 以上で濱中武紀議員の質問を終結します。 ─────────────── ○ ─────────────── *延会議長発議 影山一雄議長 この際、お諮りいたします。  本日の会議は、議事の都合によりこの程度にとどめ延会にしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。                   [「異議なし」と呼ぶ者あり] 影山一雄議長 異議なしと認めます。  よって、本日はこれをもって延会することに決定いたしました。 ─────────────── ○ ─────────────── *諸報告 影山一雄議長 次の本会議は十二月十四日に開き、本日に引き続き市政に対する一般質問を行います。 ─────────────── ○ ─────────────── *延 会 影山一雄議長 本日は、これをもって延会いたします。                    =延会 午後四時三十二分= このサイトの全ての著作権は日南市議会が保有し、国内の法律または国際条約で保護されています。 Copyright (c) 2005 Nichinan City Assembly, All rights reserved. このページの先頭へ...